漢検2級の勉強時間の目安は?合格を目指すための勉強のコツも解説

漢検2級の勉強時間の目安は?

漢検2級を受検するにあたり、まず気になるのが「どれぐらいの勉強時間が必要なのだろう?」ということではないでしょうか。短い勉強時間で効率的に対策するにはどうすればいいのか、知りたい方もいるでしょう。

この記事では、漢検2級の合格を目指すために必要な勉強時間の目安や、効率のよい勉強方法のポイントなどについて詳しく解説します。この記事を読めば、合格までの見通しが立ち、安心して勉強に取り組めるようになるはずです。漢検2級に挑戦したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

漢検2級の勉強時間の目安

漢検2級の勉強時間は、一般的に60時間~80時間程度とされています。

ただし、この時間数はあくまでも目安です。自分がもともとどれぐらいの漢字知識を持っているかによって、必要な勉強時間は変わるということに注意しましょう。

学業や仕事と漢検の勉強を両立する場合、平日に無理なく確保できる勉強時間は、現実的に見て30分~1時間程度だと考えられます。このことをふまえると、少なくとも2~3か月かけて少しずつ対策をしていくとよいと言えるでしょう。

漢検2級の教材のなかには、1日あたり30分程度から取り組めるよう構成されているものもあります。そのような教材を取り入れれば、1日あたりの勉強時間が短くても、コツコツと対策を進められるはずです。

漢検2級の試験概要

漢検2級を受検したい人は、試験日程を正しく把握し、勉強時間をしっかりと確保しましょう。また、自分にとって必要な勉強時間をより正確に見積もるには、試験範囲や合格ラインを知っておくことも重要です。

ここからは、漢検2級の試験概要を紹介します。

2025年度の試験日程と検定時間

漢検は年に3回ずつ実施されており、漢検2級を受検できる2025年度の日程は次の通りです。

ただし、この日程は公開会場で個人受検する方向けのものです。団体受検や漢検CBT受検の場合は日程が異なるため、必ず事前に確認してください。

第1回:2025年6月15日(申込期間は4月18日から5月10日)

第2回:2025年10月19日(申込期間は8月15日から9月13日)

第3回:2026年2月15日(申込期間は12月10日から1月10日)

各回とも、検定時間は60分となります。

漢検2級の出題範囲

漢検2級で出題対象となる漢字は、全部で2,136字です。常用漢字をすべて読み、書き、活用できるレベルの漢字力が求められ、四字熟語や部首なども出題されます。

「常用漢字の読み書きに習熟し、文章のなかで適切に使えること」や、「典拠のある四字熟語を理解していること」「部首を識別し、漢字の構成と意味を理解していること」などが審査基準です。

漢検2級の合格点と合格率

漢検2級に合格するには、200点満点中160点以上が必要です。合格率は毎回変動しますが、25%~30%程度となっています。下位の級と比べると、2級の合格率は低めです。

漢検2級の合格率

年度・回 志願者数 受検者数 合格者数 合格率
2024年度 第2回 36,277人 34,380人 9,870人 28.7%
2024年度 第1回 38,181人 36,639人 9,655人 26.4%
2023年度 第3回 38,929人 36,626人 10,666人 29.1%
2023年度 第2回 38,290人 36,067人 10,596人 29.4%
2023年度 第1回 40,952人 39,676人 10,135人 25.5%
2022年度 第3回 41,773人 38,967人 11,245人 28.9%
2022年度 第2回 40,851人 38,490人 11,222人 29.2%
2022年度 第1回 46,396人 44,512人 12,678人 28.5%

関連記事

漢検2級を取得するメリット

漢検2級は、勉強時間を確保してチャレンジする価値がある資格です。試験勉強を始める前に、漢検2級を取得することのメリットを確認しておきましょう。

学生にとってのメリット

漢検2級を取得すると、入試や就職活動の際にアピールポイントとして活用できます。漢字力だけでなく、基礎学力や言語能力、学習習慣が備わっていることを証明できるからです。他の受験生・就活生との差別化も図れるでしょう。

また、漢検2級は学業にも役立ちます。合格までの学習過程で身につけた漢字の知識や語彙力は、文章の理解力・表現力の向上にもつながるものです。漢検2級の取得は、国語に限らずあらゆる教科において、授業の理解度や試験の成績に好影響を与えると言えます。

社会人にとってのメリット

漢検2級の合格によって得た漢字の読み書き能力や語彙力は、プレゼン資料や企画書、報告書などの作成に役立ちます。誤字脱字がなく、正確で伝わりやすい文章を書けるようになるので、仕事の質の向上につながるでしょう。

また、メールや会議といったビジネスコミュニケーションでも、言葉選びが上手になり、周囲によい印象を与えられるようになります。仕事の質向上とあいまって、周囲からの信頼度も上がることが期待できるでしょう。

漢検2級に合格するための勉強のコツ

ここからは、漢検2級に合格するための勉強のポイントについて説明します。勉強時間を適切に確保して、以下のコツを押さえながら効率よく勉強を進めていきましょう。

四字熟語を攻略する

漢検2級では、「典拠のある四字熟語を理解していること」が求められます。ぜひ四字熟語の攻略を目指しましょう。

ポイントは、言葉の意味を現実のイメージになぞらえて覚えることです。

例えば、「呉越同舟」という四字熟語を覚えるときには、まず「敵対する人同士が、同じ場所にいたり、協力したりすること」という意味を理解します。そのうえで、普段から仲が険悪なAさんとBさんが、同じチームに所属してプロジェクトの成功を目指すといった具体的なシチュエーションをイメージするのです。

このように、身近な人物や物事と関連付けつつ、具体的に想像しながら覚えると、理解が深めやすいでしょう。

加えて、繰り返し書き取りをしたり、例文を多く見たり、単語カードを作ったりするのもおすすめです。また、声に出して読みながら覚えると、漢字を視覚と聴覚の両方からインプットできるので、理解力の向上につながります。

問題を繰り返し解く

試験の傾向や出題形式に慣れることに加え、苦手分野を洗い出すために、問題集を使って問題を積極的に解きましょう。間違えた問題については、解説をしっかりと読んで理解を深めながら、正解できるようになるまで繰り返し解きます。

また、本番と同じ60分の制限時間を設けて、模擬試験や過去問に取り組むのも有効です。時間配分の感覚がわかり、本番での焦りを軽減することができます。

忙しくてまとまった勉強時間を確保するのが難しい場合は、スマートフォン用の問題集アプリを使ってみてください。通勤・通学中や昼休みなどの空き時間でも問題に取り組みやすくなるので、おすすめです。

苦手分野を克服する

漢検2級の合格を目指すうえでは、苦手分野の克服が重要です。問題演習を通じて自分がつまずきやすい分野を把握したら、その部分を重点的に学習しましょう。

例えば、漢字の書き取りが苦手な場合は、ただ書くのではなく、漢字の意味や起源、使い方などを調べながら学習しましょう。つまずいた漢字への理解を深めることで、知識が定着しやすくなります。

また、覚えた知識を他の人に教えるのもよい学習方法のひとつです。苦手分野に関することでも、友人や家族に説明するうちに頭のなかが整理され、より理解がしやすくなります。

自分の苦手分野に特化した参考書や問題集なども、うまく活用してみてください。苦手分野を克服すれば、確実に得点を伸ばせるはずです。

漢検2級の対策におすすめの教材

限られた勉強時間を無駄にすることなく漢検2級の合格を目指すには、適切な教材を選ぶことも重要です。

以下では、おすすめの参考書や問題集を紹介します。初めて教材を選ぶ方も、学習が思うように進まず教材を選び直す方も、ぜひチェックしてみてください。

日本漢字能力検定協会の公式本

漢検2級の勉強を始めるにあたってまず手に入れたいのが、日本漢字能力検定協会の公式本です。公式本は、試験の出題範囲や形式に準拠して作られているため、本番に直結した的確な学習ができます。重要なポイントがしっかりと整理されており、出題範囲全体を効率よく対策できるでしょう。

頻出度順の問題集

よく出る問題から優先的に押さえたい人には、頻出度順に作られた問題集がおすすめです。頻出問題だけでなく、実力チェックに役立つ模擬試験が掲載されているものや、暗記用の赤シートがついているものもあるので、気に入った問題集を見つけてみてください。

勉強時間を確保し、漢検2級の合格を目指そう

この記事では、漢検2級の合格を目指すうえで必要な勉強時間の目安と、効率的な対策方法について解説しました。

漢検2級の勉強時間は60~80時間程度です。対象漢字数は2,000字を超え、すべての常用漢字を読み、書き、活用できる高度な漢字力が求められますので、毎日少しずつでも勉強時間を確保し、対策する必要があります。苦手分野をしっかりと克服し、得点源に変えるための勉強も不可欠です。

漢検2級の合格はけっして簡単なことではありませんが、勉強時間を確保して日々学習を重ねていけば合格の可能性を高められます。ぜひこの記事を活用して、合格を目指してください!

<参考>
漢検(日本漢字能力検定)

あわせて読みたい

他の級の勉強時間もチェックする