4月25日は「失語症の日」。コミュニケーションについて考えよう

4月25日は「失語症の日」

「失語症」という言葉を聞いたことがない、またはあっても、具体的にどのような症状なのかまでは知らない、自分がその人たちのために何をできるかといったことを考えた経験がない方は多いかもしれません。

4月23日は、そんな失語症に関する記念日。この記事では「失語症の日」と、関連する資格について紹介します。

4月25日は「失語症の日」

4月25日の「失語症の日」は、失語症の方やその家族のサポートを行う、NPO法人日本失語症協議会が制定しました。「4(し)」「2(つ)」「5(ご)」の語呂合わせからこの日になりました。

失語症とは、病気や事故による脳の損傷から起きる後遺症の一つで、話すことをはじめ、聞く・読む・書く・計算するといったことが思い通りにできなくなる状態を指します。例えば、ある物の名前を自分の頭の中では分かっていても、言えない、間違えて言ってしまうなどのケースがあります。

日本に50万人ほどいるにもかかわらず、正しい理解が得られづらく、不適切な対応をされて社会から孤立してしまう場合もあります。この日は、失語症を知ってもらい、支援の輪を広げることを目的としてつくられました。

皆さんもこの日を、失語症について知り、理解するきっかけとしてはいかがでしょうか。失語症の方と接する機会に備えて、プレッシャーを与えないよう相手の言葉をゆっくりと待つ、話し掛ける時はゆっくり・かつ短いフレーズで話すなどのポイントについて、知識を蓄えるのもすてきですね。

人々のコミュニケーションを支えるための「言語聴覚士国家試験」とは

失語症以外にも、言葉によるコミュニケーションが困難になる病気や障害があります。そんなもどかしい気持ちを抱える方々を支える仕事の一つが、言語聴覚士です。

言語聴覚士になるためには「言語聴覚士国家試験」に合格することが求められますが、前提として、法律で定められた教育課程を経て、受験資格を得る必要があります。

具体的には、高校卒業者の場合は、文部科学大臣指定の大学・短大、もしくは都道府県知事指定の言語聴覚士養成所を、それ以外の4年制大学卒業者は、指定の大学・大学院の専攻科または専修学校を卒業することが一般的な条件です。

試験は毎年2月に実施されます。勉強を通し、失語症などにまつわる学びも得られるので、目指すだけでも価値がある資格といえるでしょう。