漢検準2級の勉強時間はどのくらい必要?難易度や効果的な対策も紹介

漢検準2級の勉強時間はどのくらい必要

漢検準2級に合格するためには、どれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか? この記事では、漢検準2級の勉強時間の目安と、効果的な勉強方法について詳しく解説します。短期間で合格を目指すコツも紹介しているので、漢検準2級を受検することが決まっている方はもちろん、受検を迷っている方もぜひチェックしてみてください。

この記事を参考に、勉強時間を適切に確保したうえでしっかりと対策をして、漢検準2級の合格を目指しましょう!

漢検準2級の一般的な勉強時間

漢検準2級の合格に必要な勉強時間は、一般的に30時間から50時間程度とされています。

ただし、この時間はあくまで目安です。実際に必要な勉強時間は、もともと持っている漢字の知識量や、漢字に対する得意・不得意の程度により異なります。

例えば、日常的に漢字に触れている学生や社会人であれば、問題集や過去問にスムーズに取り組めるため、比較的短い勉強時間での合格も可能でしょう。

一方、漢字に慣れていない人や漢字の書き取りが苦手な人は、基礎から学習する必要があるので、多めに勉強時間を見積もる必要があると言えます。

漢検準2級の試験概要

漢検準2級に合格するための勉強時間を見積もるには、出題範囲や難易度を知っておくことが大切です。また、勉強のスケジュールを立てるうえで、試験日程を正確に把握することも欠かせません。

ここでは、漢検準2級の試験概要を紹介します。受検を考えている方は、必ず確認してください。

2025年度の試験日程と検定時間

漢字検定の試験は、年に3回ずつ実施されています。2025年度の試験日程は次の通りです。

ただし、この日程は公開会場で個人受検する場合のものです。団体受検や漢検CBT受検の場合は日程が異なるので、別途確認しておきましょう。

第1回:2025年6月15日(申込期間は 4月18日から5月10日)

第2回:2025年10月19日(申込期間は8月15日から9月13日)

第3回:2026年2月15日(申込期間は12月10日から1月10日)

なお、各回とも検定時間は60分となります。

漢検準2級の出題範囲

漢検準2級では、常用漢字のうち1,951字を理解し、文章のなかで適切に使えることが求められます。これは、中学から高校にかけて学習する漢字をマスターしているレベルで、日常生活で使われる漢字から、新聞、書籍などに登場するやや難しい漢字までを含みます。

具体的な出題範囲は、漢字の読み書き、部首・部首名、送り仮名、対義語・類義語、同音・同訓異字、四字熟語などです。書き取りや四字熟語の難易度がやや高めになるため、入念に対策しましょう。

漢検準2級の難易度

回によって変動はあるものの、漢検準2級の合格率はおおよそ35%~40%程度となっています。中~高程度の難易度と言えるでしょう。

●漢検準2級の合格率

  志願者数 受検者数 合格者数 合格率
2024年度 第2回 67,448人 64,992人 24,422人 37.6%
2024年度 第1回 61,731人 59,991人 20,431人 34.1%
2023年度 第3回 62,843人 59,512人 23,306人 39.2%
2023年度 第2回 71,845人 68,845人 26,072人 37.9%
2023年度 第1回 68,582人 67,644人 22,574人 33.4%
2022年度 第3回 70,240人 65,798人 25,343人 38.5%
2022年度 第2回 80,566人 77,155人 29,446人 38.2%
2022年度 第1回 76,060人 74,419人 26,482人 35.6%

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漢検準2級を取得するメリット

漢検準2級を受けるかどうか迷っている方の中には、わざわざ勉強時間を割いてまで受検するメリットは何なのか、知りたい方もいるかもしれません。

また、すでに受検を決めている場合でも、より納得した状態で勉強に取り組むために、漢検準2級を取る意義を知ることは重要だと言えます。

そこで、漢検準2級を合格するとどんなメリットがあるのか、確認しておきましょう。

高校・大学入試で有利になる

漢検準2級に合格すると、高校生レベルの国語力を身につけていることを証明できるため、出願先の学校によい印象を与えられます。

漢検を入試の評価要素として活用する学校や、漢検準2級の合格を出願条件とする学校もあるので、高校・大学受験生にとって漢検合格は大きな利点になるはずです。特待生選抜や奨学金の審査においても、漢検準2級の取得が有利に働く可能性があります。

また、漢検準2級の取得を通じて身につけた漢字の知識や語彙力は、入学後の学習やコミュニケーションにおいても役立ちます。漢字の意味や使い方を理解することで読解力や表現力が向上するため、さまざまな科目の成績によい影響を与えるでしょう。

就職・転職に生かせる

漢検準2級の漢字能力は、就職活動においても役立ちます。漢検の勉強を通じて習得した漢字の読み書き能力や語彙力は、エントリーシートにおいて説得力のある志望動機を書いたり、一般常識問題の点数を上げたりするのに役立つ可能性があるのです。

また、漢検に合格すると、目標に向かって計画的に学び、努力を習慣化できる能力を証明することにもなります。こうした力は、就職活動の際に大きなアピールポイントとなるでしょう。

漢検準2級の効果的な学習の流れ

漢検準2級の勉強を始めるにあたっては、まず全体の学習の流れを押さえましょう。

最初に、テキストや問題集などを見て、漢検準2級で問われる知識量を把握します。そして、漢検準2級の合格に必要な勉強時間の目安が30~50時間程度であることをふまえ、自分の勉強時間を見積もってください。

例えば、「すでに習った漢字が多いので、30時間あれば十分そうだ」「知らない漢字が多いから、多めに50時間で見積もっておこう」などと、自分なりに勉強時間を見立てましょう。

次に、試験日までに確保できる時間を数えたうえで、1日の学習時間や学習内容を決めてください。学習の内容は、「1.基礎知識の習得→2.問題演習→3.総復習」の順に組み立てるとよいでしょう。

例えば、試験日までに3か月ある場合、最初の1か月は基礎知識の習得に集中するのがおすすめです。漢検準2級では、漢字の読み書きや四字熟語の得点比重が高いため、繰り返し学習して理解度を高めてください。

2か月目には問題集や過去問を使って、実践的な問題に取り組む時間を増やしましょう。多くの問題を解くことで自分の苦手分野が見えてきたら、そこを重点的に学習するのが得策です。

そして、最後の1か月は、これまで学習してきた内容の総復習に充てましょう。特に、苦手な分野やよく間違える漢字については徹底的に復習を行うことが大事です。

漢検準2級に合格するための勉強方法

ここからは、漢検準2級に合格するための効果的な勉強方法について説明します。

公式テキストで基礎固めをする

漢検準2級の公式テキストを使って、基礎知識を身につけましょう。

公式テキストは試験の出題範囲や形式に沿って作られているので、効率よく対策するのに適しています。必要な知識や頻出漢字に関する丁寧な解説のほか、過去の出題傾向をふまえた練習問題が掲載されているのも特徴です。公式テキストにしっかりと取り組めば、確実に基礎を固められるでしょう。

過去問をひたすら解く

過去問を繰り返し解き、出題傾向や頻出問題、得意な分野・苦手な分野を把握しましょう。

特に、「どの分野を重点的に学習すべきか」を判断するうえで、過去問に取り組むことは重要です。間違えやすい分野が見つかれば、そこを優先的に勉強すべきだということが分かります。そのため、真っ先に過去問を解き、得意・不得意の分析から始めるのもよいでしょう。

また、試験本番と同じ60分で過去問を解くのもおすすめです。時間配分の感覚を事前に身につけておけば、本番でも焦らずに問題に取り組めるはずです。

書き込み式問題集(ドリル)で書き取りの対策をする

準2級では書き取り問題の得点配分が高いため、参考書や辞書を読むだけでなく、実際に書きながら正確に記憶しましょう。書き込み式の問題集(ドリル)を使うと便利です。

なお、間違えた問題については、解説をよく読んだり繰り返し書いたりして、同じミスをしないようにすることが大事です。書き取りだけでなく、読み方、部首・部首名、対義語・類義語などについても、同様に対策していきましょう。

短い勉強時間で漢検準2級合格を目指すコツ

短い勉強時間で漢検準2級に合格するには、計画的かつ効率的な学習が不可欠です。

勉強時間が限られている場合、どの分野を優先的に学習するのかを早めに判断しなければなりません。そのためには、過去問を使って得点比重の高い分野や苦手分野を見極めるのがおすすめです。

苦手分野を効率よく対策するには、各分野に特化した問題集を活用するのもよい方法です。

また、忙しくてまとまった勉強時間を確保するのが難しい方は、ポケットサイズの問題集やスマートフォンアプリを使えば、通学や通勤、昼休みといった空き時間で勉強しやすいでしょう。

勉強時間を適切に確保して、漢検準2級の合格を目指そう!

この記事では、漢検準2級に合格するための勉強時間の目安と、効率的な勉強の仕方についてお伝えしました。

漢検準2級の合格に必要と言われている勉強時間は、一般的に30時間から50時間程度です。この時間をベースとして自分に合った勉強時間を確保し、計画的に学習を進めましょう。短い勉強時間しか確保できない場合でも、苦手分野や得点比重の高い分野から優先的に対策していけば、合格を目指せるはずですよ。

この記事を参考に、万全の体勢で漢検準2級に挑戦しましょう!

<参考>
日本漢字能力検定/https://www.kanken.or.jp/kanken/

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