私たちが暮らす世界は、たくさんの色彩にあふれています。
色には「ピンク」や「オレンジ」など、英語での呼び方が定着しているものが多いです。しかし、日本の伝統色にはうつくしい日本語の呼び名があることをご存じでしょうか?
この記事では、日本の伝統色の一つである「臙脂色(えんじいろ)」について、色名の由来などを解説します。
臙脂色とはどんな色?
臙脂色とは、黒みを帯びた深い紅色を指します。早稲田大学のスクールカラーとしても有名です。
臙脂色の色名の由来とは?
臙脂色の色名の由来には諸説あります。
そのうちの一つが、化粧用の紅に由来するというもの。古代中国の「燕(えん)」という国で作られる紅が優れていたため、化粧紅を表す「脂」と合わせて「燕脂」と呼ばれ、後に「臙脂」に転じたといわれています。
一方、紅花の産地である中国の「燕支山(えんしざん・えんじざん)」に由来するという説もあり、臙脂色の色名のルーツは定かではありません。
臙脂色のカラーコード
臙脂色に明確に規定されたカラーコードはありませんが、「#b94047」「#9B003F」「#B3424A」などが臙脂色を表すカラーコードとされています。
臙脂色を英語でいうと?
臙脂色を英語に直訳するのは難しいですが、「deep red」「dark red」といった深みのある赤を指す英語が近いといえます。
また、「burgundy」「maroon」なども臙脂色に近いといえるでしょう。
臙脂色に似ている色は?
臙脂色に似ている色としては、深い赤系の色である以下が挙げられます。
- 赤錆色(あかさびいろ)
- 紅海老茶(べにえびちゃ)
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