
「漢検では何級からすごいと評価されるのだろう?すごいといわれる級に合格してみたい!」
このようにお考えの方のために、漢検(日本漢字能力検定)ですごいと評価される級は何級なのかについて解説します。また、漢検を受けるメリットや、級別の詳しいレベルについても紹介します。
最新の合格率データもふまえて、学年・立場別の目安を整理しているので、ました。自分は何級を受けるべきか、確認しながら読んでみてください。
- 漢検は何級からすごいのか?学年別の目安
- 漢検の各級レベル・合格率・合格基準一覧
- 漢検は入試で何級から評価される?
- 漢検は履歴書に何級から書ける?就職での評価
- 漢検を受けるメリット
- 漢検に合格するための勉強法
- まとめ|自分の目標に合った漢検の級に挑戦しよう
漢検は何級からすごいのか?学年別の目安
この記事では、「すごい」の定義を「年齢相応のレベルに達しているか、超えていること」とし、小学生、中学生、高校生、大人の分類別に、漢検では何級からすごいといえるのか紹介します。
一つひとつ注意したいのは、まわりから「すごい」と言われるラインと、入試や就職で実際に評価される級は、必ずしも同じではないということです。
前者は「人より一歩先」、後者は「学校や企業の基準をクリアしている」という話だと整理すると、目指す級が見えやすくなります。
| 学年・所属の目安 | 該当学年の標準級 | 「すごい」と称賛される目安 | 入試・就職で評価される基準 |
|---|---|---|---|
| 小学校低・中学年 | 10〜8級 | 該当学年の1〜2学年上の級 | (中学受験で一部加点あり) |
| 小学校高学年 | 7〜5級 | 4級以上(中学生レベル) | 5〜4級以上 |
| 中学生 | 4級〜3級 | 準2級以上(高校レベル) | 3級以上(高校入試) |
| 高校生・大学生 | 準2級〜2級 | 準1級以上 | 準2級〜2級以上(大学入試) |
| 社会人 | 2級 | 準1級・1級 | 2級以上(履歴書への記載) |
小学生:漢検5級に合格できたらすごい
まず小学生から。漢検には、易しい順に10級から1級まであり、5級が小学校6年生修了レベルです。よって、6年生なら漢検5級に合格するとすごいといえるでしょう。
5年生以下の場合は、自分の学年に相当する級に合格すればすごいといえます。たとえば、5年生なら小学校5年生修了レベルの6級に合格するとすごい、といった具合です。
中学生:漢検3級に合格できたらすごい
中学生であれば、漢検3級に合格すればすごいといえます。3級は、中学校卒業レベルの漢字能力を証明する級です。
なお、5級が小学校卒業レベル、3級が中学校卒業レベルであるのに対し、間にある4級は中学校在学レベルの級です。ですので、たとえば中学1年生で漢検4級に合格できれば、すごいと評価される可能性があるでしょう。
高校生:漢検2級に合格できたらすごい
高校生であれば、漢検2級に合格するとすごいといえます。2級は、高校卒業・大学・一般レベルの漢字能力を証明する級で、常用漢字がすべて使えるレベルです。
3級と2級の間には、準2級があります。準2級は高校在学レベルの級なので、高校1年や2年で漢検準2級に合格すれば、漢字能力の高さを証明できるでしょう。
大人:漢検準1級に合格できたらすごい
大人・社会人であれば、漢検準1級に合格するとすごいといえます。準1級は、2級までに網羅した常用漢字を超えた、さらに高度な漢字能力を証明する級です。常用漢字の範囲を超える級なので、合格できれば漢字力の高さをしっかり証明できるでしょう。
漢検の各級レベル・合格率・合格基準一覧
ここからは各級について、対象漢字数や合格率といった具体的なデータと、どんな問題が出るのかを見ていきます。自分がまず何級を受ければいいかの参考にしてください。
10級〜6級のレベル(小学校低〜中学年)
10級〜6級は、小学校で習う漢字が中心の区分です。漢字を覚えるだけでなく、勉強の習慣そのものを育てる土台づくりの段階です。
10級が小学校1年生修了程度(80字)で、9級(2年生・240字)、8級(3年生・440字)、7級(4年生・642字)、6級(5年生・835字)と、学年が上がるごとに対象漢字が増えていきます。合格率はいずれも8割以上と高めです。
【一覧表】全級の合格率・合格基準・対象漢字数
5級~から1級までを含む全12級の概要を、対象漢字数・合格基準・合格率とあわせて一覧にしました。
| 級 | 程度の目安(学年) | 対象漢字数 | 受験料 | 合格基準 | 合格率(2025年度第3回) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1級 | 大学・一般程度 | 約6,000字 | 6,700円 | 80%程度 | 13.5% |
| 準1級 | 大学・一般程度 | 約3,000字 | 6,200円 | 80%程度 | 35.5% |
| 2級 | 高校卒業・大学・一般程度 | 2,136字(常用漢字すべて) | 5,200円 | 80%程度 | 35.1% |
| 準2級 | 高校在学程度 | 1,951字 | 4,200円 | 70%程度 | 39.6% |
| 3級 | 中学校卒業程度 | 1,623字 | 4,200円 | 70%程度 | 49.2% |
| 4級 | 中学校在学程度 | 1,339字 | 4,200円 | 70%程度 | 52.4% |
| 5級 | 小学校6年生修了程度 | 1,026字 | 3,700円 | 70%程度 | 74.4% |
| 6級 | 小学校5年生修了程度 | 835字 | 3,700円 | 70%程度 | 77.9% |
| 7級 | 小学校4年生修了程度 | 642字 | 3,700円 | 70%程度 | 85.1% |
| 8級 | 小学校3年生修了程度 | 440字 | 3,700円 | 70%程度 | 81.9% |
| 9級 | 小学校2年生修了程度 | 240字 | 3,200円 | 80%程度 | 88.2% |
| 10級 | 小学校1年生修了程度 | 80字 | 3,200円 | 80%程度 | 93.4% |
表を見ると、合格率がぐっと下がるポイントが二つ2つあります。ひとつ一つは5級から4級にかけてで、。中学校レベルの漢字は意味が抽象的になり、四字熟語や対義語・類義語まで問われるようになります。
もう一つひとつは準2級から2級にかけてで、対象が常用漢字すべてに広がり、合格基準も80%に上がります。
出典:受検データ|公益財団法人 日本漢字能力検定協会
出典:各級の概要(出題内容・審査基準・合格基準)|公益財団法人 日本漢字能力検定協会
漢検5級~1級の問題の違い
対象漢字数や合格基準は上の表のとおりなので、ここでは級ごとに「どんな問題が出るのか」を中心に補足しておきます。
5級は、6年生までの漢字を正しく読み書きし、文章のなかで適切に使える力が求められるほか、四字熟語、筆順と総画数、部首についての正しい理解も必要です。
4級は小学校で習う漢字に313字が加わる級。5級との違いは、筆順と総画数の問題がなくなるかわりに、熟字訓と当て字が出題される点です。
3級は4級に284字が加わり、出題内容は4級と変わらず、対象の漢字を正しく読み書きし、文章のなかで適切に使える力が問われるほか、四字熟語、部首について、4級より一段レベルの高い内容が出題されます。
準2級は3級に328字が加わり、対象の漢字を正しく読み書きし、文章のなかで適切に使う力が問われる点は3級までと変わりませんが、準2級では典拠のある四字熟語についても正しく理解する必要があります。
2級は、準2級までの漢字に185字加わり、2級ですべての常用漢字をカバーすることになります。出題の内容は準2級と変わらず、さらに高いレベルの漢字を使った問題が出題されます。
準1級からは常用漢字を超え、JIS第一水準で規定された漢字が対象の目安となります。JIS第一水準とは、JIS(日本工業規格)で特に使用頻度が高いと定められた漢字のことです。準1級では新たに、国字や、故事成語・ことわざ、古典的文章のなかで使われる漢語について出題されます。
1級は、常用漢字を含む、JIS第一水準とJIS第二水準に定められた漢字が対象の目安となります。JIS第一水準が使用頻度の高い漢字であるのに対し、地名や人名といった使用頻度が比較的低い漢字がJIS第二水準です。
1級では、準1級でも出題される国字、故事成語・ことわざ、古典的文章における漢語についてよりハイレベルな問題が出題されるほか、地名・国名などの漢字表記も問われるようになります。
漢検は入試で何級から評価される?
漢検に合格すると、高校入試や大学入試においてアドバンテージとなります。具体的には、調査書や試験での加点、合否の判定、入学金や授業料の減免審査などに漢検が用いられるほか、漢検合格を出願条件のひとつ一つとしている学校もありまするのです。
高校・高等専門学校の半数以上、大学・短大の6割以上が、入試に漢検を活用しています。
なぜ漢検が入試でプラス評価されるのかというと、漢検合格は、学習意欲をもって主体的にコツコツ勉強に取り組んだことの表れであるからです。
漢検合格者は、目標に向けて工夫しながら、努力して学習できる人だとみなされます。漢検合格で評価されるのは、漢字能力だけではないのです。
入試でプラス評価される級は、募集要項などに記載されているのでチェックしてみてくださいます。目安として、高校入試では3級以上、大学入試では準2級以上を取得しておくと評価されやすくなります。
入試で漢検を評価する学校の割合
漢検協会の調査では、入試で漢検を活用している学校は、高校で約5割、大学・短大で約6割。あわせると半数以上の学校が、なんらかの形で合否の判断材料にしています。
使われ方は、合否ボーダー上での優先、点数加算、推薦・総合型選抜の出願条件などさまざま。難関校ほど周りもこの基準は当たり前にクリアしてくるので、差をつけたいなら設定級より一つ上(高校受験なら準2級、大学受験なら2級)を狙うのが効果的です。
出典:漢検・文章検 活用校検索|公益財団法人 日本漢字能力検定協会
漢検は履歴書に何級から書ける?就職での評価
多くの企業において、新卒採用の評価要素として漢検が活用されており、漢検に合格すると、就職活動においていい良い評価を得られる可能性があります高まります。多くの企業において、新卒採用の評価要素として漢検が活用されているのです。
履歴書に書いてアピールにつながるのは、原則として2級以上です。2級はすべての常用漢字を読み書きできるレベルで、ビジネスで必要な漢字知識を備えているとみなされます。
履歴書に書くときは略称ではなく正式名称の「日本漢字能力検定」で記載しましょうます。漢検にはTOEICのような有効期限がないので、いつ取得したものでも書けるのもメリットです。
時間に余裕のある学生のうちに漢検の上位級に合格しておけば、就職活動で役に立つでしょう。社会人になってからも学習を続けさらに上の級に合格すれば、昇進や転職の際にアピールできます。
企業の漢検活用実態
上場企業2,334社への調査では、回答企業のうち468社が新卒採用や社内教育で漢検を活用しているという結果が出ています。新卒採用の評価指標とする企業が453社、社内教育に使う企業が69社です。
マスコミや出版では新入社員に2級取得を求める例や、外国人従業員も含めた日本語力アップのために受験料を補助する企業も増えています。
出典:漢検を評価・活用している企業|公益財団法人 日本漢字能力検定協会
漢検を受けるメリット
入試や就職での評価以外にも、漢検の勉強そのものに得られるものがあります。大きく「日本語能力が上がること」と「自己研鑽になること」の二2つです。
漢字能力・日本語能力が上がる
漢検を受けると漢字能力・日本語能力が上がるというメリットも、もちろん見逃せません。そもそも漢検とは、漢字の意味や読み書きの仕方をきちんと理解し、正しい日本語で文章を書いたり会話したりする能力を測る検定です。漢検では、漢字の能力だけでなく、言葉を理解する能力、言葉で思考する能力も鍛えることができます。
漢検合格のために学習を重ねれば、文章を読んで理解する能力が上がるので、学力アップにも直結します。国語だけでなく、さまざまな分野における成績向上のベースとなるでしょう。
自己研磨になる
漢検を受けると、自己成長につながる学習機会を得ることができます。目標を目指して勉強し実際に合格すると、大きな達成感が得られ、さらに上の級も目指そうという新たな学習意欲も湧いてくるでしょう。
力がついたことを「合格」というかたちで証明できるので、自信にもなります。また、漢検の合格を目指してコツコツ学ぶ姿勢は、漢字以外の学習姿勢にもつながります。
社会人として大切な学びの習慣を築くことにもなるでしょう。
漢検に合格するための勉強法
いちばん一番効果的な勉強法のは、過去問を繰り返し解くことです。漢検は出題パターンが安定しているので、過去問演習がそのまま合格への近道になります。
コツは、1周目に問題集をざっと解いて「読めない・意味が分からない漢字」を洗い出し、その弱点に絞って繰り返すこと。最初から完璧を目指さず、苦手を見える化するほうが効率が上がります。
新聞や本、街の看板の漢字に日常的に触れておくのもおすすめです。
各級の勉強時間の目安
必要な勉強時間は人によりますが、級ごとのおおまかな目安は次のとおりです。計画を立てるときのたたき台にしてください。
| 目標とする級 | 目安学習時間 | 学習期間のイメージ | 学習の重点ポイント |
|---|---|---|---|
| 5級(小6程度) | 約30時間 | 1日1時間 × 約1ヶ月 | 小学校で習った漢字の総復習。画数や部首を押さえる |
| 3級(中卒程度) | 約50時間 | 1日1.5時間 × 約1ヶ月強 | 四字熟語や同音異義語の使い分けを理解する |
| 2級(高卒・一般程度) | 約100時間 | 1日2時間 × 約2ヶ月 | 常用漢字を網羅。過去問分析で弱点を補強 |
| 準1級一般程度) | 200〜300時間 | 1日2時間 × 3〜5ヶ月 | 難読漢字や故事成語の暗記。専用テキストの反復 |
| 1級(一般程度) | 1,000〜1,500時間 | 1日3時間 × 1年以上 | 約6,000字を網羅。旧字体や古典の知識も必須 |
履歴書で評価される2級は約100時間が目安で、。1日30分を半年ほど続けるイメージです。最難関の1級は1,000〜1,500時間と桁違いで、数年単位の長期計画が必要になります。
試験日から逆算して、1日あたりの分量に落とし込んでおきましょう。
まとめ|自分の目標に合った漢検の級に挑戦しよう
漢検合格のメリットは、ただ単にすごいと評価されることだけにはとどまりません。
入試で加点されたり、就職活動でプラスに働いたりといった実利があるほか、すべての学力のベースとなる漢字能力・日本語能力も上がりますし、目標のためにコツコツ頑張る姿勢を養うこともできます。
目標の級は立場によって変わります。小学生は学年相応+一段上の先取り、中学生は3級〜準2級、高校生・大学生は2級、社会人は2級に加えて準1級・1級を目安にすると良いでしょう。まずは今の自分に合った級で合格の成功体験を作り、一段ずつ上げていくのが続けるコツです。
まずは自分に合った級から。合格という成功体験を一つずつ積み重ねていけば、いつか「すごい」と言われる級にも自然と手が届くでしょう。