宅建試験(宅地建物取引士資格試験)に挑戦するにあたり、「5点免除」の制度が気になっている方もいるのではないでしょうか。
宅建士試験における5点免除は、利用することで合格に近づきやすくなる、受験生にとって有利な仕組みです。できるだけ効率よく宅建士資格を取りたい方にとって、5点免除は必見の制度だと言えます。
この記事では、5点免除制度の概要や、対象者の条件、手続き方法などを丁寧に解説します。宅建士の資格取得を有利に進めたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 宅建士試験の5点免除とは?
- 宅建士試験における5点免除のメリット・デメリット
- 宅建士試験で5点免除を受けた人の合格率
- 宅建士試験で5点免除を受ける方法
- 5点免除で宅建士合格の可能性を高めるための勉強法
- 5点免除を活用して有利に宅建士試験に挑もう
宅建士試験の5点免除とは?
宅建士の5点免除制度とは、誰を対象としたどのようなものなのか、具体的に何を免除する制度なのか、詳しく説明しましょう。
5点免除の制度概要
5点免除とは、特定の条件を満たした人が、宅建士試験において一部の問題を免除される制度です。
免除される問題は5問で、配点が各1点のため、5点分が免除される形となります。5点免除は、5問免除とも呼ばれます。
5点免除の対象者
宅建士試験で5点免除を受けられるのは、宅建業法に基づく登録講習を修了した人です。
なお、この登録講習を受講するには、受講申し込み時点および受講期間中に宅地建物取引業に従事しており、勤務先の宅建業者から交付される「従業員証明書」を持っている必要があります。
5点免除で免除される範囲
5点免除で免除される範囲は、宅建士試験全50問中の、46問目から50問目までの5問です。
この5問は、全部で4つある試験科目のうち、「税・その他」科目における「その他」からの出題部分にあたります。具体的には、下記2分野に関する問題です。
- 宅地及び建物の需給に関する法令並びに実務に関すること
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること
この2分野は、登録講習で学習する内容の一部に含まれています。5点免除の適用を受ける人は、宅建士の本試験ではこの2分野から出題される5問を解く必要がなくなります。
宅建士試験における5点免除のメリット・デメリット
宅建士試験で5点免除を受けることには、大きなメリットがあるのと同時にデメリットも存在します。それぞれ、詳しく解説しましょう。
5点免除のメリット
5点免除を受けるメリットは、宅建士の試験勉強をより効率よく行えるようになるという点です。免除される分野の試験対策が不要となる分、ほかの科目の勉強に力を注ぐことができます。
特に、宅建業法や民法といった得点比重の大きな科目により長く勉強時間を割けるようになるメリットは大きいでしょう。試験勉強の負荷が軽くなることで、精神的なプレッシャーも軽減されると言えます。
合格のボーダーラインが5点下がることによっても、心理的な余裕を得やすくなります。加えて、5点免除を受けた人の合格率は、一般受験者よりも高いというデータがある点も見逃せません。5点免除は、合格に近づける可能性を高めることにつながると言えるでしょう。
5点免除のデメリット
5点免除のデメリットは、登録講習を受講する際に一定の費用と時間がかかる点です。なかには、この金銭的・時間的負担を重荷に感じる人もいるかもしれません。
さらに、スクーリング後の修了試験に合格しなければ、宅建士の本試験で5点免除を受けることはできません。講習だけで自動的に5点免除が適用されるわけではなく、しっかりテストをクリアする必要がある点には注意が必要です。
宅建士試験で5点免除を受けた人の合格率
宅建士試験の5点免除が気になっている方は、合格基準点や合格率が実際どの程度変わるのかも知りたいのではないでしょうか。
こちらが、過去3年分の合格基準点・合格率をまとめたものです。
合格基準点
| 年度 | 一般受験者 | 登録講習修了者 |
|---|---|---|
| 令和6年度 | 50問中37点 | 45問中32点 |
| 令和5年度 | 50問中36点 | 45問中31点 |
| 令和4年度 | 50問中36点 | 45問中31点 |
合格率
| 年度 | 全体 | 一般受験者 | 登録講習修了者 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 18.6% | 17.8% | 21.9% |
| 令和5年度 | 17.2% | 15.3% | 24.1% |
| 令和4年度 | 17.0% | 17.0% | 17.3% |
※「登録講習修了者」が「5点免除を受けた人」を指します。
5点免除を受けた受験生の合格率は、一般の受験生と比べて高い傾向にあります。宅建士の試験を少しでも有利に進めたい方は、5点免除の活用を検討してみると良いでしょう。
宅建士試験で5点免除を受ける方法

ここからは、宅建士試験で5点免除を受けるための手続きの流れについて、詳しく説明しましょう。
登録講習受講から5点免除申請までのステップ
- 登録講習の受講を申し込む
初めに、登録講習機関に登録講習の受講を申し込みます。登録講習機関の一覧は、国土交通省のHPで確認が可能です。
なお、受講の申し込みにあたっては「宅建業従業者証明書」が必要です。これは、宅地建物取引業者のもとで正当に業務を行っていることを証明する重要な書類で、従業者の氏名や顔写真、勤務先の宅建業者名などが記載されています。この書類がなければ登録講習は受講できませんので、事前に勤務先から取得しておくことが大切です。 - 登録講習を受講する
受講申し込みが済んだら、登録講習を受講します。講習の流れは以下のとおりです。
・教材が自宅に届いたら、約2カ月間、通信講座を受講する
・通信講座を受講し終えたら、講義会場にて2日間のスクーリング講座を受講する
・スクーリングの最終日に、修了試験を受験する
修了試験は四肢択一式で行われ、全20問中14問以上の正解で合格です。修了試験の合格をもって、登録講習の受講は修了となります。 - 宅建士の試験に申し込む
登録講習の修了試験に合格すると、講習機関から修了番号が通知されます。その番号を添えて、宅建士試験の受験申し込みをしましょう。
なお、5問免除の適用を申請できるのは、修了試験合格後3年以内に行われる宅建士試験においてです。合格から3年を過ぎている場合、5点免除は受けられません。
登録講習のスケジュール・費用
登録講習は一般的に、約2カ月間の通信講座と2日間のスクーリングによって実施されます。登録講習の日程は講習機関によって異なりますので、各機関のウェブサイトで確認してください。
登録講習の受講料は、2万円程度です。受講料にはテキスト代や修了試験の費用も含まれます。支払い方法はクレジットカード払いや銀行振込などです。各講習機関が定める方法で支払いを行いましょう。
なお、5点免除を受けたい場合は、宅建士試験の受験申込までに講習を修了する必要があります。例年、宅建士試験の受験申込期間は7月上旬~下旬です。登録講習の受講申し込みから講習修了までは少なくとも2カ月以上かかりますので、受講は計画的に行いましょう。
5点免除で宅建士合格の可能性を高めるための勉強法
5点免除により宅建士合格の可能性を高めることはできますが、それだけで安心するのはよくありません。5点免除の対象外の範囲を、集中的に対策しましょう。
効率的な学習計画を立てる
効率よく勉強を進めるには、まず学習計画を立てることが重要です。宅建士試験科目の構成や出題範囲、得点の比重が高い科目などについて把握し、5点免除の対象外となる範囲に焦点を当てたスケジュールを組むことが効果的です。
過去問を活用して弱点を把握する
過去問題を解き、出題傾向と自分の弱点をつかむことも重要です。試験勉強の効率を高めるには、頻出分野や苦手な部分について特に積極的に対策を行うことが欠かせません。
登録講習を試験対策に活用する
登録講習では、5点免除の対象範囲だけでなく、それ以外の試験範囲についても学習します。登録講習を受講することで宅建士試験の対策にもなりますので、この機会を有効に活用しましょう。
▶宅建士試験の勉強方法についてはこちらの記事でも解説しています
5点免除を活用して有利に宅建士試験に挑もう
5点免除制度は、宅建士試験において一部の問題が免除されることで、合格の可能性を高められる有利な仕組みです。現に宅地建物取引業に従事している方は、この制度を活用すれば勉強の負担を軽減し、効率よく試験対策を進めることができます。
対象条件に当てはまっていて、宅建士資格を効率的に取得したいと考えている方は、5点免除制度の利用を前向きに検討してみてください。