独学で取れる国家資格8選!メリットや独学で取得するポイントを解説

独学で取れる国家資格8選

国家資格は特定の職業に就くための要件になったり、知識・スキルの証明として活用されたりする、社会的信用度の高い資格です。もしかすると「国家資格は、専門学校や予備校に通わないと取得できないのでは?」と思っている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。受験資格に制限がなく、出題範囲が明確な資格であれば、市販の教材や過去問題を使って独学で合格を目指すことも可能です。

当記事では、独学で取得可能な国家資格とそれぞれの特徴、学習時間の目安などを詳しく紹介します。国家資格に興味のある方、独学で国家資格取得を目指したい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

国家資格は独学でも取得できる?

国家資格は、「国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格」と規定されています。

国家資格には、有資格者しか業務に携われない「業務独占資格」や、有資格者しか名乗れない「名称独占資格」、有資格者の設置が義務付けられている「設置義務資格」などがあり、職業によっては資格が必須となることがあります。また、資格の種類によって求められる知識や試験の難易度も大きく異なります。

国家資格というと「独学では取得が難しい」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。なかには受験要件がなく、比較的難易度の低いものや、基礎的な知識を測るものもあり、そうした資格であれば独学でも十分に合格を目指せるでしょう。

一方で、実務経験が求められる資格や高度な専門知識が必要な資格は、独学での取得には不向きです。そのため、独学で国家資格を取得したい場合は、自身の目的や現在のスキルに応じて、取得しやすいものを選ぶ必要があります。

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国家資格を独学で取るメリット

独学で国家資格を取得するいちばんのメリットは、学習にかかる費用をおさえられる点です。専門学校や予備校に通う場合はまとまった学費が必要となりますが、独学であれば市販のテキストや過去問題集、オンライン教材などを活用しながら、低コストで学習を進められます。

加えて、自分の生活スタイルに合わせて学習計画を立てられるのも大きな利点です。仕事や家事、子育てなどと両立しながら学習したい人には、時間と場所に縛られない柔軟な学習スタイルが向いています。自分に合った方法・スケジュールで勉強を進めたい人にも、苦手な分野にしっかり時間をかけられる独学が適しているでしょう。

独学で取れる国家資格8選

独学で取れる国家資格8選

国家資格のなかには、ある程度時間をかければ合格を目指せるものや、初学者が独学で取り組みやすいものも少なくありません。ここでは、独学での取得が可能とされている国家資格のうち、比較的挑戦しやすいものを8つ紹介します。

ITパスポート

ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格の1つで、取得することでITに関する基礎的な知識を証明できます。試験はCBT方式で全国の会場にて随時実施されており、受験資格は設けられていません。

合格率はおおむね50%前後で推移しており、国家資格のなかでは取り組みやすい部類と言えるでしょう。ITの基礎知識はもちろん、経営戦略、法務、財務、マーケティングなど幅広い知識が身に付くため、就職や転職に生かしやすい点も魅力です。

独学で学習する場合は、最新の出題傾向に対応したテキストを選び、スキマ時間なども上手に活用しながら自分のペースで学習を進めましょう。IT系の用語に不慣れな場合は、用語集や解説動画を併用すると理解が深まります。

なお、合格を目指すにあたっては、ITの基礎知識がある人で100~150時間、知識がまったくない場合は180時間程度の学習が必要だと言われています。

※2026年4月27日以降は試験実施が一時休止される予定となっているため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

受験料 7,500円(税込)

基本情報技術者

基本情報技術者試験は、ITエンジニアを目指す人にとっての「登竜門」とされる国家資格で、情報処理技術者試験のレベル2に相当します。受験資格は特に定められておらず、誰でも挑戦できます。

試験範囲はアルゴリズム、プログラミング、ネットワーク、情報セキュリティなど幅広く、IT全般の基礎知識が問われる内容となっています。合格率はおおむね40%前後で、未経験者でも独学で合格を目指せますが、一定の学習時間と理解力が必要です。

独学での勉強時間は、IT初心者であれば300~400時間程度が目安とされています。市販のテキストや過去問を活用しながら出題傾向を把握し、しっかりと基礎を固めることから始めましょう。

受験料 7,500円(税込)

出典:独立行政法人情報処理推進機構「基本情報技術者試験」

衛生管理者

衛生管理者は、労働者の健康を守り、職場の安全衛生を管理するための国家資格です。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、1人以上の衛生管理者の選任が必要なため、社会的なニーズが高い資格でもあります。

衛生管理者には第一種と第二種があり、第一種は有害業務を含むすべての業種に対応できます。一方、第二種は有害業務とは関連の少ない業種にのみ対応可能です。主な業務には作業環境の衛生管理、労働者の健康管理などがあり、労働者に対する衛生教育も衛生管理者の大事な役割です。

受験には学歴と労働衛生に関する実務経験が必要で、「大学卒業後、1年以上の実務経験があること」「高校卒業後、3年以上実務に従事した経験があること」など、複数の要件が定められています。

受験資格に制限があるものの、独学での合格は十分に可能で、必要な学習時間の目安は第一種で約100時間、第二種で約60時間とされています。

受験料 8,800円(税込)

出典:公益財団法人安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者のご紹介」

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善の基本的なスキルを認定する国家資格です。

サイバー攻撃などの脅威から継続的に組織を守り、組織の情報セキュリティ確保に貢献する人材の育成を目的としており、受験資格はありません。試験は科目A試験と科目Bに分かれており、試験Aではセキュリティの考え方や情報セキュリティ管理の実践規範、情報セキュリティ関連法規などの問題が出題されます。また、科目Bでは情報資産管理、IT利用における情報セキュリティ確保、リスクアセスメントなどの知識が問われます。

ITを直接扱わない営業職や管理部門の社員にもニーズが高く、業種・職種を問わず幅広く活用できる資格と言えるでしょう。

学習時間の目安は、IT初心者であれば約200時間、すでにITパスポート試験や基本情報技術者試験に合格している人は、50~100時間程度で合格が目指せるとされています。

初学者は、用語の定義や情報管理の基礎をおさえたうえで、組織におけるセキュリティ運用の実践的な事例を学びましょう。

受験料 7,500円(税込)

出典:独立行政法人情報処理推進機構「情報セキュリティマネジメント試験とは」

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ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナー(FP)は、税金や保険、年金、不動産、相続などの幅広い知識を活用し、顧客に資産形成のプランを提案するお金の専門家です。国家資格であるFP技能士試験は1級から3級まであり、入門レベルとなる3級には独学で合格を目指す人が多く見られます。

3級試験の独学における学習時間の目安は、50~100時間程度と言われています。学科試験はライフプランニング、保険、資産運用、税金、不動産、相続・事業承継の6分野から出題されますが、合格率が例年80%程度と高めなので、初学者でも計画的に勉強すれば合格を狙えるでしょう。

2級以上になると難易度が上がり、出題内容もより専門的になります。2級も独学での合格は可能ですが、実務経験や3級の知識が前提となるため、より綿密に学習計画を立てることが大事です。

FP資格は就職・転職活動におけるアピール材料として使えるほか、実生活でも役立ちます。

受験料(2級) 11,700円(非課税)
受験料(3級) 8,000円(非課税)

出典:日本FP協会「2級・3級FP技能検定 試験要綱」

宅地建物取引士(宅建士)

宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引に関する専門知識を有し、重要事項の説明や契約書への記名などを行う国家資格です。

宅地建物取引業者には、事務所ごとに専任の宅建士を設置することが義務付けられており(従業員5人につき1人以上)、業界内でのニーズが高い資格でもあります。そのため、資格を取得すれば、不動産業界での就職・転職に有利に働くでしょう。

合格率は毎年15~18%程度で、国家資格のなかでも比較的難易度が高い部類に入ります。独学での学習時間の目安は300時間前後と言われていますが、権利関係、法令上の制限、税制、宅建業法など幅広い範囲から出題されるため、継続的・網羅的に学習を進める必要があります。

独学においては、出題頻度の高いテーマを徹底的に分析し、理解を深めることから始めるのがよいでしょう。

受験料 8,200円(税込)

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」

貸金業務取扱主任者

貸金業務取扱主任者は、貸金業者の営業所ごとに一定数の配置が義務付けられている国家資格で、貸金業従事者に対して適切な業務を行うための助言・指導を行うのが主な役割です。

クレジット会社や銀行、住宅ローン関連企業などで重宝される資格で、企業のコンプライアンス部門やリスク管理部門などでも活躍できます。

受験資格に制限はなく、学歴や年齢に関係なく誰でも受験可能です。合格率はおおむね30%前後で、国家資格のなかでは中程度の難易度となっています。独学でも合格を目指すことができ、一般的に必要な学習時間は180時間程度とされています。

貸金業務取扱主任者の資格は、法令知識と実務理解を備えた人材の証しとなるため、取得することでキャリアアップのチャンスも広がるでしょう。

受験料 8,500円(税込)

出典:日本貸金業協会「令和7年度貸金業務取扱主任者資格試験実施要領」

保育士

保育士は、保育所、養護施設、児童館などで子どもの保育や保護者支援を行う専門職であり、児童福祉法に基づく国家資格です。

保育士になるには、保育士養成施設を卒業するルートと、国家試験に合格するルートの2通りがあります。後者の国家試験ルートは年齢制限がなく、社会人や子育て経験者でも挑戦しやすいため、独学で資格取得を目指す人も多く見られます。

合格率は例年20%前後で、学習時間は300時間程度が必要だと言われます。試験は一次試験(筆記試験)と二次試験(実技試験)に分かれますが、筆記試験は法改正の影響を受けやすいため、独学の場合は必ず最新のテキスト・情報を確認するようにしましょう。

受験料 12,700円(税込) ※ほかに事務手数料が必要

出典:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験手数料の決済方法について(オンライン申請)」

まとめ

独学で国家資格を取得することには、費用が節約できる、自分のペースで学習できるといった多くのメリットがあります。特に、ITパスポートやFP3級、宅建士などは、出題範囲が明確で市販の教材も豊富なので、独学でも合格を目指しやすいでしょう。

一方、衛生管理者、保育士といった一部の資格では、受験資格として学歴や実務経験が求められるため、自身が受験できるかどうかを確認する必要があります。また、独学では学習スケジュールの管理やモチベーションの維持が重要な課題となるので、目的意識を明確に持つことも大切です。

資格取得を通じてスキルアップやキャリアアップを目指すためにも、自分の目標に合った国家資格を選び、計画的に学習を進めましょう。

※当記事は2025年5月時点の情報をもとに作成しています

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