インフラエンジニアにおすすめの資格8選|業務内容や取得メリットも解説

インフラエンジニアにおすすめの資格8選|業務内容や取得メリットも解説

システムやネットワークの基盤を支え、安定稼働を担うインフラエンジニア。未経験から目指すにあたり、「どんな仕事なのか」「取得すべき資格はあるのか」と気になる方も多いでしょう。

この記事では、インフラエンジニアの仕事内容やおすすめの資格、取得するメリットを分かりやすく紹介します。

インフラエンジニアとは

IT業界におけるインフラとは、「システムやサービスを構築する際の基盤となる環境」を指します。もう少し簡単にいえば、パソコンなどのハードウェアや各種ソフトウェア、データベース、ネットワーク回線などの集合体がインフラです。

そして、そうしたITインフラを設計・構築・運用しているのがインフラエンジニアと呼ばれる職種です。

その役割は多岐にわたりますが、まずは基本的な業務を確認しつつ、混同されやすいシステムエンジニアとの違いについても整理してみましょう。

インフラエンジニアの役割

インフラエンジニアの主な役割は、企業や組織のITインフラを安定的に稼働させることです。

具体的には、クライアントの要望やシステムの用途に応じて要件を定義し、サーバーやネットワーク、ストレージなどを設置・設定。システムの稼働後は完成したシステムが停止しないよう、運用・保守を行います。

また、システムのセキュリティ対策やデータのバックアップもインフラエンジニアの重要な業務です。

近年では、システムを自社内のオンプレミス環境からクラウド環境へ移す案件が増えており、AWSやAzureといったクラウドサービスの活用力も、インフラエンジニアにとっての標準スキルとなっています。

インフラエンジニアとして働くには、そうした時代の変化に合わせた知識の習得が不可欠なため、資格取得などを通じて最新トレンドへの理解を深めることが推奨されています。

インフラエンジニアの種類一覧

インフラエンジニアは、担当領域や業務内容により、いくつかの種類に分かれます。以下に主な種類をまとめました。

種類 業務内容
サーバーエンジニア システムの中核となるサーバーの設計・構築・運用・保守
ネットワークエンジニア PCやサーバーをつなぐネットワークの設計・構築・運用・保守
データベースエンジニア 大量のデータを管理するデータベースの設計・構築・運用・保守
セキュリティエンジニア セキュリティ対策の設計や導入、不正アクセスの監視
クラウドエンジニア クラウドサービスを活用したシステムの設計・構築・運用・保守

システムエンジニアとの違いとは

システムエンジニアとインフラエンジニアは、どちらもIT業界でシステム開発に携わる職種ですが、業務内容が異なります。

インフラエンジニアは、システムなどを動かすためのインフラ基盤の設計・構築・運用・保守を専門としています。一方、システムエンジニアの業務は、その基盤上で動くシステムやアプリケーションの設計、プログラミング、テスト、運用・保守などが中心です。

専門性の違いを理解し、インフラ領域に特化した資格を取得することが、インフラエンジニアのキャリア形成では重要なポイントとなるでしょう。

インフラエンジニアの業務内容

ここからは、インフラエンジニアの業務内容を詳しく見ていきましょう。

要件定義

クライアントの要望をヒアリングし、必要な機器の性能やセキュリティレベル、納期、予算などを決定します。インフラの要件定義はシステム全体の成否に関わるので、一般的にはインフラ設計の経験が豊富なエンジニアが担当します。

設計

要件定義に基づき、「基本設計」と「詳細設計」を行います。

  • 基本設計:インフラの構築に必要な機器やOS、メモリ、セキュリティ対策などを検討し、全体の設計図を作成。
  • 詳細設計:サーバーの台数やスペック、ネットワーク機器の配置、IPアドレスの割り当てなど、基本設計の実装に必要な内部構造を詳細に決定。

設計段階でのミスは、後の工程に多大な影響をおよぼすため、正確な知識と経験が求められる重要な工程です。

構築

設計書に基づいて、実際にサーバーやネットワーク、ストレージなどのインフラ機器を導入・設定する工程です。

必要なOSやミドルウェア、各種ソフトウェアのインストールに加え、近年は、コード(スクリプト)による自動構築スキルも重要視されるようになりました。

システムの稼働後は、正常に動くかどうかを確認するため単体・結合テストを繰り返し、信頼性を担保します。

運用・保守

システムが日々安定して稼働し続けるよう、定期的なシステム点検やバックアップの管理、サイバー攻撃やウイルスへの対応(セキュリティ対策)などを担います。そうした地道な運用・保守の積み重ねが、組織のIT基盤を支えているといって良いでしょう。

なお、システム障害が生じた時には、影響範囲の特定と被害の最小化(技術的な切り分け)、迅速な状況報告が求められます。

インフラエンジニアに資格は必要?取得する3つのメリット

インフラエンジニアの職種につくには資格は必要なのでしょうか。資格を取得するメリットも3つ紹介します。

前提:インフラエンジニアは資格がなくてもなれる

インフラエンジニアは、実務経験や技術力が重視される職種です。資格がないと働けないわけではないため、特別な資格を持たずに活動するインフラエンジニアも多く見られます。ただし、資格を取得することで、次のようなメリットが得られます。

メリット① 就職・転職の際にアピールできる

インフラエンジニアが資格を取得すると、技術力と学習意欲を客観的に証明でき、就職や転職活動でのアピール材料になります。特に未経験者は、資格によって基礎知識や向上心を示せるので、書類選考の通過率が上がりやすくなるでしょう。

経験者の場合も、専門的な国家資格やベンダー資格(製品の開発元が認定する資格)があればスキルの裏付けとなります。資格によって他の応募者との差別化を図れるため、転職市場での競争力も高まるはずです。

メリット② 資格手当や年収アップにつながる

多くの企業では、国家資格やベンダー資格の取得者に対して資格手当を加算したり、特別な報奨金を出したりしています。そのため、資格を取得することで、年収アップも期待できるでしょう。

具体的な金額は資格の難易度や企業の方針によって異なりますが、「基本情報技術者」は月3,000〜5,000円程度で、「LPIC(エルピック)」は月3,000円〜20,000円程度。「ネットワークスペシャリスト」は月10,000〜50,000円ぐらいが相場とされています。

また、転職時に資格を評価され、待遇の向上につながるケースも珍しくありません。「AWS認定」や「LPIC-3」「ネットワークスペシャリスト」などの高難度資格を取得しておけば、年収アップの可能性も高まるでしょう(それぞれの資格の詳細は、次の章で詳しく解説します)。

メリット③ キャリアの方向性を明確にできる

資格の取得は、目指すべきキャリアの方向性を具体化する際にも大いに役立ちます。

多くの資格は難易度が段階的に分かれており、ネットワークやクラウド、セキュリティといった領域ごとに、現時点でのスキルレベルを可視化できます。自分の得意・不得意が把握できれば、今後の課題や進むべき道も明確になるでしょう。

将来的にプロジェクトリーダーや管理職へのステップアップを目指す上でも、資格の取得は分かりやすいマイルストーンになります。こうした点を踏まえるなら、資格はキャリアアップの指針を示してくれる重要なツールといえそうです。

インフラエンジニアにおすすめの国家資格5選

国家資格は法律に基づいて国が認定する資格であり、インフラエンジニアとしての能力の証しとなります。IT業界の登竜門として、非エンジニア層からも広く認知されている国家試験も多いため、これから学習を始める初心者も挑戦しやすいでしょう。

ITパスポート

「ITパスポート」は、ITの基礎知識を証明する経済産業省認定の資格です。IT未経験者にも取り組みやすい内容となっており、エンジニア志望者はもちろんのこと営業職や事務職、学生も多数受験しています。

試験問題はテクノロジ系(IT技術)、マネジメント系(IT管理)、ストラテジ系(経営全般)の3分野から出題され、合格率はおおむね50%前後です。

ITパスポート試験に合格すれば、初歩的なITスキルを持っていることを証明できるため、キャリアの第一歩として活用できるでしょう。

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基本情報技術者試験

「基本情報技術者試験」は、エンジニアが備えておくべき総合的なIT知識を問う国家試験です。プログラミングやアルゴリズム、情報セキュリティなど、インフラエンジニアにとっても重要な分野を広くカバーしており、合格率は約20〜25%程度。「ITパスポート」と比較すると、より実務的な試験といえます。

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応用情報技術者試験

「基本情報技術者試験」の上位資格に位置づけられる「応用情報技術者試験」では、高度なITスキルや設計、運用の知識が問われます。試験範囲には、プロジェクトマネジメントや経営戦略、法務なども含まれ、「基本情報技術者試験」に比べて記述式や計算問題が増えるのも特徴の1つです。

合格率は約20%と難易度は上がりますが、合格すれば転職市場での大きなアピール材料になります。

ネットワークスペシャリスト

「ネットワークスペシャリスト」は、ネットワークの設計や構築・運用に特化した専門性の高い国家試験です。合格率は12〜15%と非常に低いため、計画的・効率的な学習が欠かせません。

難易度が高い分、この試験に合格できれば、大規模なネットワークの設計・運用に関わる際に、社内やクライアントからの信頼度が上がるでしょう。即戦力のインフラエンジニアであることを証明するために、非常に有用な試験といえます。

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データベーススペシャリスト

「データベーススペシャリスト」は、データベースの設計や構築、安全管理、効率的な運用、障害対応などの能力を証明できる国家試験です。

近年は、インフラエンジニアもデータベースを扱うシステムに関わることが増え、関連スキルを身につけた人材へのニーズは高まっています。合格率15%前後と難易度の高い試験ですが、キャリアアップや年収向上を目指すなら、取得しておいて損はないでしょう。

インフラエンジニアの活躍を助けてくれるおすすめの資格を、国家資格と民間のベンダー資格に分けて8つ紹介します。現在のレベルや将来的に目指したい業務に合わせて、適切な資格を選びましょう。

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インフラエンジニアにおすすめのベンダー資格3選

ベンダー資格とは、ソフトウェアなどの開発元が認定する民間資格のことで、特定の製品・サービスに精通していることを証明してくれます。実務に直結する資格が多いため、現場で即戦力として活躍したい方には特におすすめです。

LPIC/LinuC

「LPIC」や「LinuC(リナック)」は、ITインフラで多用されるLinuxについての知識とスキルを証明する資格です。「LPIC」が世界を対象にした国際資格であるのに対し、「LinuC」はLPI-Japanが主催する国内向け資格で、日本市場が求める技術に特化した内容となっています。また、「LPIC」はレベル1〜3、「LinuC」はレベル1〜4に分かれており、インフラエンジニアにとって必須のLinux技術を基礎から段階的に習得できます。

日本国内で活躍したいなら「LinuC」、グローバルでの活躍を視野に入れるのであれば「LPIC」に挑戦するのが良いでしょう。

AWS認定

「AWS認定」は、アマゾン社のクラウドサービスである、Amazon Web Services上での環境構築や運用スキルを証明する資格の総称です。クラウド技術の活用が当たり前となった現在は、インフラエンジニアの「AWS認定」に対する需要も高まってきました。

4段階の難易度に分かれた13個の資格で構成され、クラウド技術やAWSの基礎だけでなく、ワークロードの管理運用、データエンジニアリング、機械学習、AI開発など、さまざまなテーマの認定試験が用意されています。

ORACLE MASTER(オラクルマスター)

「ORACLE MASTER」は、オラクル社のデータベース管理システムに関する運用・管理スキルを証明する資格で、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4ランクがあります。

オラクル社製のデータベースは多くの企業向けシステムで採用されているため、インフラエンジニアとしては、ぜひ取得しておきたい資格の1つでしょう。取得すれば、社内外からの信頼度が向上し、転職や年収交渉の際にも有利に働きます。

インフラエンジニアとしてのスキルを証明するなら資格を取得しよう

インフラエンジニアは、ITインフラの設計や構築・保守・運用を行う職種です。働き始めるのに特別な資格は不要で、業界未経験であっても研修やOJTなどで基礎スキルを身につけられるでしょう。

ただし、自分の市場価値をさらに上げたいなら、関連資格を取得するのがおすすめです。どの資格に挑戦すべきかはキャリアプラン次第ですが、まずは業界評価の高い国家資格やベンダー資格を選ぶのはいかがでしょうか。

インフラエンジニアが扱う領域は幅広いため、「どのように活躍したいか」を具体的にイメージしながら、将来の選択肢を広げてくれる資格の取得を目指しましょう。