
コーヒーの資格は、豆の知識や抽出技術などを体系的に学べる民間資格で、現在では初心者向けからプロフェッショナル向けまで10種類以上が存在しています。趣味としてより深く楽しみたい方から、カフェ経営やコーヒー業界での就職を目指す方まで、目的に応じて選べるのが特徴です。
当記事では、コーヒーに関連する資格の種類や取得するメリットを解説した上で、おすすめの12種類の資格を紹介しています。コーヒーを学びたい方、仕事に生かしたい方はぜひ参考にしてください。
コーヒーの資格に種類はある?
コーヒーの資格にはどのような種類があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。現在、代表的なものだけでも10種類以上のコーヒーに関連する資格が存在しており、そのすべてが民間資格となっています。
比較的取り組みやすいコーヒー初心者向けの資格もあれば、世界的に認知度が高く、専門性の高い難関資格もあります。受験資格が設けられているものや、実技試験があるものなど、内容やレベルは多岐にわたるのが特徴です。
コーヒーに関連する資格の取得を目指す方は、自分の学習時間や目的に応じて、段階的に学べる資格を選ぶのがおすすめです。まずは難易度が低めの講座からスタートしてみましょう。
コーヒーの資格を取得するメリット
「資格」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、コーヒーの資格には初心者でも取り組みやすいものがたくさんあります。ここでは、コーヒーの資格を取得することで得られる主なメリットを紹介します。
・コーヒーの知識を体系的に学べる
コーヒーの歴史や豆の種類、抽出方法などを段階的に学べるため、自己流では得られない知識をしっかりと身に付けることができます。
・趣味の時間がより充実する
普段楽しんでいるコーヒーが、資格取得を通じてさらに奥深いものに感じられるようになります。味や香りの違いを理解しながら飲むと、満足感もひとしおです。
・信頼や評価につながる
資格を持っていることで、カフェや飲食関係の職場での評価が高まりやすくなります。自宅でコーヒーを振る舞うときにも、「詳しい人」として信頼を得やすくなります。
・開業や就職に役立てられる
カフェや喫茶店を開業・経営する際、資格を持っていることでお客様に安心感を与えることができます。また、飲食業界への就職・転職時のアピール材料にもなります。
コーヒーを楽しみたい人におすすめの資格一覧

コーヒーが好きで、趣味としてもっと深く楽しみたい方や、仕事として関わっていきたいと考えている方にとって、コーヒーの資格の取得は大きな一歩となります。知識や技術が身に付くだけでなく、自信や信頼にもつながるのが魅力です。
今回は、コーヒーを日常やキャリアに生かしたい方におすすめの資格を紹介します。
コーヒーインストラクター検定
コーヒーインストラクター検定は、全日本コーヒー商工組合連合会が2003年に認定制度として立ち上げた日本初のコーヒーに関連する資格です。消費者の評価に基づいたコーヒー文化の普及と、業界全体の技術向上を目指して運営されています。
2級は初心者向けで、基礎的な知識と鑑定技術を学ぶ内容となっており、趣味として学びたい方や、販売業務に携わる方におすすめです。
1級は2級合格者のみが受験できる上級資格で、筆記・実技試験ともに80点以上が求められる難易度の高い試験です。本格的にコーヒーに関わる仕事を目指す方にとって、専門的な知識とスキルの証明となる資格です。
コーヒースペシャリスト
コーヒースペシャリストは一般社団法人日本能力教育促進協会(JAFA)が認定しており、コーヒーに関する総合的な知識と技術を学べます。コーヒー豆の種類や焙煎による香味の違い、ラテアート、デザインカプチーノ、フードとのペアリングなど、実践的な内容が網羅されています。
協会認定のオンライン通信資格サービス「formie」の講座を修了することで、在宅での資格取得が可能です。オンラインで紙のテキストは一切使用せず、スマホやPCですべてが完結するため、ライフスタイルに合わせて無理なく学習を進められます。受験料は講座費用に含まれており、追加費用の心配もなく、安心して資格取得を目指せます。
出典:一般社団法人日本能力教育促進協会(JAFA)「コーヒースペシャリスト」
カーサバリスタ
一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定するカーサバリスタ®は、コーヒーに関する専門的な知識と抽出技術を持つことを証明する資格です。豆の知識だけでなく、ペーパードリップやサイフォンなど複数の抽出器具を扱えるスキルが求められます。日々の一杯を格上げしたい方から、カフェやレストランで活躍したい方まで幅広く活用されています。
難易度としては、コーヒー初心者にも分かりやすい内容でありながら、仕事にも生かせる実践的な学びが含まれているのが特徴です。資格取得には、キャリカレが提供するJADP認定講座「コーヒー&紅茶カフェマスター」の修了が必要となります。コーヒーの魅力を深く知り、日常や仕事のシーンで役立てたい方におすすめの資格です。
UCC匠の珈琲講座・おうちdeカフェコース
UCC匠の珈琲講座「おうちdeカフェコース」は、初心者向けのコーヒー講座で、気軽に本格的なコーヒーの知識と技術を学べる内容になっています。日本初のコーヒー専門教育機関であるUCCコーヒーアカデミーが監修しており、プロのノウハウを詰め込んだカリキュラムを自宅で学ぶことができます。
教材はフルカラーで、豊富な写真が掲載されているため、雑誌感覚で読み進めることができ、コーヒーの知識が自然と身に付いていきます。難易度は初心者向けで、試験もなく、自分のペースでゆったりと学習できるのが魅力です。本格的な資格を目指す「ドリップマスターコース」と並行して開講されているので、まずは気軽に始めたい方にぴったりの内容です。
UCC匠の珈琲講座・ドリップマスターコース
UCC認定の「ドリップマスターコース」は、より深いコーヒーの世界に踏み込みたい中級者向けの資格です。「もっとこだわった一杯を淹れたい」「コーヒーをさらに深く学びたい」と感じている方におすすめの講座で、実践的な知識と技術を身に付けることができます。
教材にはテキスト3冊に加え、DVDや珈琲手帖、UCCコーヒー博物館に関する資料などが含まれ、自宅にいながら専門的な内容をしっかり学べる点が魅力です。プロが厳選した道具を用いて学ぶため、抽出技術の精度も高まり、資格取得後には確かな自信が得られるでしょう。難易度はやや高めですが、丁寧な教材と添削指導により、段階的にスキルを伸ばせる内容となっています。
コーヒーソムリエ
日本安全食料料理協会(JSFCA)が認定するコーヒーソムリエは、コーヒーの歴史や産地、焙煎や抽出方法、さらには味や香りの評価技術まで、幅広い知識とテイスティング能力を証明する資格です。初心者向けとして紹介されることもありますが、専門的な内容が多く、市販の教材が少ないため、独学での合格は難しい資格ともいわれています。
資格取得後は、カフェやレストランでの業務のほか、コーヒー関連企業での商品企画やイベント運営など、仕事で生かせる場面も広がります。受験資格は特になく誰でもチャレンジできますが、合格には70%以上の評価が必要とされており、基礎から応用まで確かな理解が求められる資格です。
コーヒープロフェッショナル
コーヒープロフェッショナルは、一般社団法人日本技能開発協会(JSADA)が認定する初心者向けの資格です。コーヒーの歴史や豆の種類、木の特性、淹れ方といった基礎知識を中心に、専門的な内容を体系的に学べる構成となっています。
直接的な技術習得は行いませんが、資格取得後は、趣味としてのコーヒーの楽しみはもちろん、カフェ開業やコーヒー業界への就職・転職など、幅広い場面に生かすことができます。
受験資格は特になく、誰でも挑戦できる上、合格基準は70点以上と明確です。コースによっては付属する利き豆セットやミルなども活用しながら実践的に学べます。
出典:一般社団法人日本技能開発協会「コーヒープロフェッショナル認定資格試験とは」
コーヒーマイスター
コーヒーマイスターは、一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が認定するプロフェッショナル向けの資格です。コーヒーに関する深い知識と基本技術を身に付け、お客様に豊かなコーヒーライフを提案できる力を養うことを目的としています。
コーヒーマイスターはSCAJ会員を対象としており、コーヒーマイスター養成講座を自宅でテキスト学習し、修了後に認定試験に合格することで取得できます。難易度は決して低くはなく、実務への理解や応用力も求められるため、ある程度の経験や意欲が必要です。現在では全国に7,200人以上(2025年8月1日時点)の有資格者がおり、喫茶業や教育、食品業界など幅広い分野で活躍しています。
出典:一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会「第42期(2025年秋開催)コーヒーマイスター養成講座&認定試験開催のご案内)」
さらにレベルアップしたい場合は、2012年10月より開設しているコーヒーマイスター中級資格もおすすめです。中級資格は、3つの講座および実習を受講し、試験に合格することで「アドバンスド・コーヒーマイスター」として認定されます。
JBAバリスタライセンス
一般社団法人 日本バリスタ協会が認定するJBAバリスタライセンスは、すでにコーヒー関連の仕事に就いている方を対象とした専門資格です。受講には、コーヒー業界での実務経験が求められ、バリスタとしての知識や技術を体系的に深めることができます。
資格にはレベル1から3まであり、レベルが上がるごとに求められる技術や理解の範囲も広がります。レベル2では基本的なエスプレッソの抽出技術、レベル3では接客やテイスティング、さらには啓蒙ができることまで求められるため、難易度も段階的に上がります。講座内容は盛りだくさんで学びごたえがあり、現場での即戦力を養うことができます。プロフェッショナルとしてのスキルを磨きたい方にぴったりの資格制度です。
出典:一般社団法人 日本バリスタ協会「JBAバリスタレベル1」、一般社団法人 日本バリスタ協会「JBAバリスタレベル2」、一般社団法人 日本バリスタ協会「JBAバリスタレベル3」
JBAインストラクターライセンス
JBAインストラクターライセンスは、一般社団法人 日本バリスタ協会が認定する、バリスタの育成を担う指導者向けの上級資格です。取得には「JBAバリスタライセンス レベル3」相当の知識と技術が求められ、単に技術者としてのスキルだけでなく、後進の指導に必要な人格や教育的資質も評価の対象となります。
指導者としての在り方が重視されるため、難易度は非常に高く、バリスタとして十分な経験を積んだ方でなければ取得は難しいでしょう。JBAインストラクターライセンスを取得することで、専門学校や研修施設での講師としての道も開かれ、業界全体の品質向上に貢献する立場として活躍が期待されます。常に自己研鑽を続けながら、次世代のバリスタ育成に携わりたい方におすすめの資格です。
出典:一般社団法人 日本バリスタ協会「JBAインストラクター」
※受講日時点でJBAバリスタレベル3の有効なライセンスを所有している場合は、エントリー試験を受験する必要なし
CSP(COFFEE SKILLS PROGRAM)
CSP(COFFEE SKILLS PROGRAM)は、世界で最も権威のあるコーヒー協会であるSCA(Specialty Coffee Association)が実施している、国際的に認められたコーヒー資格です。日本ではバリスタギルド・オブ・ジャパンが講座を提供しており、世界基準でスキルを認定される唯一のプログラムとして高い信頼を集めています。
プログラムは「バリスタ」「ブリューイング」など、専門分野ごとにモジュールが分かれており、それぞれに初級・中級・上級の3レベルが用意されています。学びたい分野に応じて受講科目を選び、それぞれの講座に対して個別に受講料を支払う仕組みです。
出典:バリスタギルド・オブ・ジャパン「SCA資格プログラム(CSP)」
コーヒー鑑定士
J.C.Q.A認定のコーヒー鑑定士は、コーヒー業界における最難関とも言える専門資格で、原料調達・製造管理・品質管理などに関する高度な知識と技術を有することを証明します。受験には「コーヒーインストラクター1級」の取得が必要で、すでにコーヒーを仕事にしている方の中でも、さらなるスキルアップを目指す方に適しています。
講習は「商品設計」「生豆鑑定」「品質管理」の3教科に分かれており、すべての科目で80点以上を取得することで、コーヒー鑑定士として認定されます。どれか1つの教科のみでもマスターの称号は得られますが、鑑定士の称号には全教科の合格が必須です。難易度は非常に高く、第19回試験の合格率はわずか2.0%でした。独立や専門分野での活躍を目指す方におすすめの資格です。
まとめ
コーヒーの資格は、コーヒーに関する正しい知識や技術を体系的に学べる手段として、多くの方に選ばれています。趣味としてより深く楽しみたい方はもちろん、カフェ開業や就職・転職を目指す方にとっても、スキルの証明となる大きな強みになるでしょう。
コーヒーの資格には初心者向けからプロフェッショナル向けまでさまざまな種類があり、ライフスタイルや目的に応じて選ぶことができます。コーヒーが好きという気持ちを学びへとつなげることで、日々の一杯がより豊かなものになります。まずは、自分の興味や目標に合った資格を見つけて、無理なく学べるものから始めてみましょう。
※当記事は2025年11月時点の情報をもとに作成しています