インテリアの資格の種類一覧|取得するメリットや関連資格も紹介

インテリアの資格の種類一覧|取得するメリットや関連資格も紹介

「インテリアの資格に興味があるけれど、どれを選べばいいか分からない」「難易度や仕事での生かし方が気になる」という方に向けて、当記事ではインテリアの資格の種類や特徴、合格率などを解説します。 

就職・転職を目指す方はもちろん、趣味や暮らしを充実させたい方にも役立つ内容です。資格取得のメリットやおすすめの勉強法も紹介しているので、自分に合った資格を見つけたい方はぜひ参考にしてください。 

インテリアの資格を取得するメリット

インテリア業界では、資格がなくても働ける職種が多く、必ずしも取得が求められるわけではありません。しかし、知識や技術の証明として資格を持っていることで、業務の幅が広がったり、信頼性が高まったりする場面は多くあります。就職やキャリアアップ、独立を目指す際の強力な武器にもなるため、資格取得には大きなメリットがあります。

以下では、インテリアの資格を取得することで得られる具体的なメリットを紹介します。

日常生活に生かせる

インテリアの資格を取得すると、学んだ知識や技術を日常生活にそのまま生かせます。たとえば、家具やカーテンを選ぶ際には色や素材、サイズのバランスを意識できるようになり、より快適で洗練された空間づくりが可能になります。また、照明の配置や光の色味を調整することで、部屋全体の印象を変えることもできます。

インテリアの基本を理解していれば、季節ごとの模様替えや引っ越し、新築・リフォーム時にもスムーズに理想の住まいを実現できるでしょう。プロの視点を身に付けることで、自分や家族の暮らしをより心地よく整える力が身に付きます。

就職・転職で有利になる

専門的な知識や技術がある証明となり、就職や転職の際に有利に働くことも、インテリアの資格を取得するメリットです。

特に、ハウスメーカーや住宅リフォーム関連の企業では、即戦力としての期待が高まります。書類選考で他の応募者と差をつけるだけでなく、面接でも自信を持ってアピールできる材料になるでしょう。資格を生かしてキャリアアップを目指す方や、将来的に独立を考えている方にとっても心強い武器になります。

自信につながる

インテリアの資格を取得する過程では、空間設計や素材、照明、色彩など幅広い知識を体系的に学べます。資格試験に合格することで「ここまで学んだ」という実感が得られ、自信にもつながるでしょう。

特に仕事経験が浅い場合、知識があることで接客や提案にも安心して臨めるようになり、顧客からの信頼も得やすくなります。興味のある分野だけでなく、資格取得に向けて幅広い知識に触れることで、実践に生かせる視点も養われます。学びを通して得た自信は、仕事への姿勢や今後のキャリアにも良い影響を与えてくれるでしょう。

お客様に信用してもらえる

インテリアに関する仕事をする中で、お客様がインテリアの相談をする際、「この人になら任せても安心」と思える信頼感は大切です。信頼を得るうえで、資格の有無は大きな判断材料となります。「インテリアコーディネーター」のような広く知られた資格を持っていれば、専門性を裏付ける肩書きとしてお客様に安心感を与えられるでしょう。

名刺に資格名を記載したり、公式な登録番号を提示したりするだけでも、誠実で責任感のある印象につながります。住まいや空間にこだわる方が増えている今、確かな知識を持つ存在として選ばれるためにも、資格は信頼構築の大きな支えになります。

インテリアの資格の種類

インテリアの資格の種類

インテリアに関する資格には、国家資格、公的資格、民間資格の3種類があります。国家資格と公的資格は一定の基準に基づき認定される一方、民間資格は企業や団体が独自に実施するものです。中には短期間で取得でき、実務に役立つスキルを証明できる民間講資格あります。目的や将来像に応じて、自分に合った資格を選ぶことが大切です。

以下では、インテリアの資格の種類を紹介します。

【国家資格】建築士

建築士は、建築物の設計や工事監理を行う国家資格で、取り扱える建築物の規模や構造に応じて一級建築士、二級建築士、木造建築士の3種類に分類されます。​一級建築士は、これらの中で最も上位の資格で、すべての建築物の設計・工事監理が可能です。

一級建築士試験は、学科試験と設計製図試験で構成されています。​学科試験の合格率は例年20%前後、設計製図試験の合格率は30~40%となる傾向にあります。2024年(令和6年)の合格率は学科試験23.3%、設計製図試験26.6%で、総合合格率は8.8%と、例年よりも合格者の少ない年になりました。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「試験結果」

一級建築士の資格を取得すると、あらゆる規模や用途の建築物の設計・工事監理が可能となり、建築設計事務所、建設会社、官公庁などでの活躍が期待されます。

出典:一般社団法人 東京建築士会「建築士とは/各種関連資格情報」

【公的資格】インテリアプランナー

インテリアプランナーは、建築物の内装設計やデザイン、施工管理など、インテリア空間の計画・設計に関する専門知識と技術を有することを証明する公的資格です。試験は​学科試験と設計製図試験で構成されており、例年合格率は学科試験60~70%、設計製図試験25%前後となっています。2024年(令和6年)の合格率は、学科試験54.6%、設計製図試験27.9%でした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「インテリアプランナー試験データ」

資格を取得すれば、インテリアデザイン事務所や建築設計事務所などで、内装デザインやインテリアデザインの設計、リフォーム提案といった多彩な活動が可能となります。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「インテリアプランナーとは」

【公的資格】商業施設士

商業施設士は、商業施設の企画・設計・施工・運営に携わる専門家であり、街づくりや地域活性化にも貢献する公的資格です。資格試験は公益社団法人 商業施設技術団体連合会が実施しており、商業施設士の上位資格としてマイスター商業施設士、シニア商業施設士があります。

商業施設士の役割は、店舗設計だけでなく、時代のニーズに合った快適で魅力的な空間づくりを通して、地域の個性を生かした施設を実現することです。運営者や行政と連携しながら、施設の再生や新設に向けた提案・アドバイスも行います。将来的には商業施設のリニューアル需要の増加が見込まれており、今後ますます注目される資格と言えるでしょう。

出典:JTOCS 公益社団法人 商業施設技術団体連合会「商業施設士資格について」, 青山製図専門学校「商業施設士とは」

【民間資格】インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、住まい手の要望に寄り添いながら、家具・照明・内装材などをトータルに提案する専門職です。住宅メーカーやインテリアショップ、リフォーム会社など幅広い分野で活躍できるため、実務への応用度が高いのも魅力です。

インテリアコーディネーターは公益社団法人 インテリア産業協会が認定する民間資格で、受験資格や年齢制限はなく誰でも挑戦可能です。試験は一次(マークシート)と二次(論文・プレゼン)で構成されており、2024年度(第42回)の合格率は24.9%と難易度はやや高くなっています。

出典:公益社団法人 インテリア産業協会「インテリアコーディネーター資格試験 試験結果」, 公益社団法人 インテリア産業協会「インテリアコーディネーターとは」

【民間資格】ライティングコーディネーター

ライティングコーディネーターは、住宅・店舗・オフィス・エクステリア空間など、あらゆる空間に最適な光環境を提案・設計する専門家です。照明の器具選定から配置、空間イメージの演出までを担い、暮らしを快適かつ豊かにするサポートを行います。

資格は一般社団法人 照明学会認定の講座を受講することで取得でき、通信教育または短期集中講座から選択可能です。照明メーカーや設計事務所、インテリア業界など幅広い分野で活躍できるほか、電気工事や内装工事の現場でも専門的な知識を生かせます。

資格取得後に協会会員に所属することで、照明メーカーからの技術情報やイベント情報などを共有してもらえるため、常に新しい情報を取得し知識と技量を維持・向上させることが可能です。

出典:一般社団法人 日本ライティングコーディネート協会「ライティングコーディネートとは」

【民間資格】照明コンサルタント®

照明コンサルタント®は、空間に合った光の演出を行う専門家です。照明の色・光量・配置などを的確に設計し、暮らしや空間の快適性と美しさを高める役割を担います。資格は一般社団法人 照明学会が認定しており、通信教育を通じて取得可能です。

受験資格に制限はなく誰でも挑戦できますが、実務経験があるとより実践的な知識として生かしやすくなります。ハウスメーカーや建築設計事務所、家電メーカーなど活躍の場は広く、独立開業を目指すこともできます。近年では住宅や事務所だけでなく、イルミネーションなど幅広い場面で照明の重要性が見直されているため、今後も空間演出のプロとして照明コンサルタント®へのニーズはまっていくでしょう。

出典:一般社団法人 照明学会「基礎講座のご案内 照明コンサルタント®」

【民間資格】照明士®

照明士®は、一般社団法人 照明学会が認定する民間資格で、照明に関する高度な知識と専門性を証明する資格です。通信教育講座「照明専門講座」の修了と照明学会への入会を条件に認定され、合格者は照明におけるシニア・コンサルタントとして活躍できます。照明学会の会員ではない場合、受講料37,400円に加えて受講年度会費9,000円が必要です。

出典:一般社団法人 照明学会「専門講座 照明士®」

照明計画や設計、照明機器の開発、照明演出など幅広い業務に対応できるため、建築・インテリア・イベント業界などさまざまな現場で役立ちます。住宅や事務所だけでなく、商業施設・舞台・テレビ局など、空間演出のプロフェッショナルとして需要が高まっています。

【民間資格】キッチンスペシャリスト

キッチンスペシャリストは、公益社団法人 インテリア産業協会が認定する民間資格で、快適で機能的なキッチン空間を提案するための専門知識とスキルを証明する資格です。キッチン設備や水回りに関する専門性だけでなく、食生活や住生活全般への理解も求められます。

資格試験は学科試験と実技試験に分かれており、合格率は例年35%前後で、2024年度(第37回)の合格率は36.7%でした。活躍の場としてはハウスメーカーやリフォーム会社、住宅設備メーカーなどがあげられます。生活者の多様なニーズに寄り添った提案ができることから、特にリフォーム需要の高まりとともに注目度が高まっています。

出典:公益社団法人 インテリア産業協会「キッチンスペシャリスト資格試験 試験結果」, 公益社団法人 インテリア産業協会「キッチンスペシャリストとは」

【民間資格】リビングスタイリスト®

リビングスタイリスト®は、インテリアや住生活商品を扱う販売現場で活躍する、接客・提案の専門資格です。一般社団法人 日本ライフスタイル協会が実施する民間資格で、商品知識や販売スキルを高めたい方に適しています。試験は3級・2級・1級と段階があり、誰でも受験可能ですが、1級受験には2級に合格している必要があります。1級まで合格することで、リビングスタイリスト®として登録されるとともに、合格証が交付されます。

リビングスタイリスト®は家具・照明・カーテン専門店や住宅メーカー、リフォーム会社など活躍の場が幅広いのも魅力です。販売業務に関わる事務作業や商品管理だけでなく、インテリアやエクステリアの提案にも対応できます。

出典:一般社団法人 日本ライフスタイル協会「リビングスタイリスト®とは」, 一般社団法人 日本ライフスタイル協会「資格試験の概要」

インテリアに関連する資格の種類

インテリアの仕事に直接関係する資格だけでなく、提案力や専門性を高めるうえで役立つ関連資格も多数存在します。以下では、インテリア分野をより深く掘り下げるために有効な資格を紹介します。

色彩検定

色彩検定は、色に関する基礎知識から応用技術までを体系的に学べる、文部科学省後援の公的資格です。検定はUC級・3級・2級・1級に分かれ、初心者からプロフェッショナルまで幅広く対応しています。2024年度の合格率は、 UC級78.7%、3級74.7%、2級69.1%、1級41.8%と、級応じた難易度設定です。

出典:内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会「色彩検定とは 〜色彩って面白い〜」

インテリア分野では、壁紙や家具のカラーコーディネート、照明とのバランスなど、理論に基づいた提案が可能となり、顧客満足度の高い空間演出が行えるようになります。感性だけに頼らず、理論に基づいた配色提案ができるスキルを証明する手段として、多くの業界で高く評価されています。

整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザーは、単なる片づけではなく、モノとの向き合い方を見直しながら「散らかりにくく、片づけやすい」空間を提案するプロフェッショナルです。特定非営利活動法人 ハウスキーピング協会が主催する民間資格で、2級・準1級・1級のステップアップ方式になっています。合格率は比較的高めで、2級は講座受講後の認定試験によって取得できるため、初心者にも挑戦しやすい点が特徴です。

整理収納アドバイザーは、住宅・インテリア業界だけでなく、介護・教育・引っ越し関連の現場でもニーズが高く、実生活にも生かしやすいため、幅広い層に人気があります。整った空間は心と時間にゆとりをもたらすため、ライフスタイル改善を目指す方にもおすすめです。

出典:特定非営利活動法人 ハウスキーピング協会「整理収納アドバイザーとは?」

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障がいのある方にとって快適で安全な住環境を提案する専門資格です。医療・福祉・建築の知識をもとに、住宅改修や福祉用具の選定、介護保険制度の活用に関するアドバイスなどを行います。

試験は東京商工会議所が実施し、受験資格に制限がないため初心者でも受けやすい点が魅力です。2級以上を取得している場合介護保険を用いた住宅改修に必要な「理由書」を作成できる自治体もあります。介護業界はもちろん、リフォームや建築業界でも生かせる実用性の高い資格です。

出典:東京商工会議所「福祉住環境コーディネーター検定試験®とは」, 東京商工会議所「福祉住環境コーディネーターとは?試験情報から仕事での活かし方、取得のメリットをご紹介!」

DIYアドバイザー

DIYアドバイザーは、住まいの補修や家具づくりなどのDIYに関する知識と技能を生かして、初心者にも分かりやすくアドバイスを行う専門家です。資格の認定は一般社団法人 日本DIY・ホームセンター協会が実施し、筆記と実技を含む試験に合格することで取得できます。2024年度の試験の合格率は筆記45.1%、実技60.1%で、最終合格率は32.4%でした。

ホームセンターや工具店などで活躍できるほか、DIY教室の講師やオリジナル作品の販売など、副業や独立にもつなげやすい資格です。昨今のDIYブームにおいて、生活者のニーズに応える専門職として注目が高まっています。

出典:一般社団法人 日本DIY・ホームセンター協会「2024年度 DIYアドバイザー資格試験結果」

インテリアの資格を取得するための勉強法

インテリアの資格を取得するために勉強する際には、無理のないスケジュールと自分に合った勉強法を選ぶことが大切です。以下のような学習スタイルがあります。

・書籍や問題集を使った独学
・設計やデザイン系の大学・専門学校に通う
・実務経験を通してスキルを習得する
・通信講座で自宅学習する

試験対策では、テキストと過去問題を繰り返し学習し、暗記や図面作成の練習も取り入れましょう。実技試験がある場合は対策期間も考慮し、日々の学習ペースを明確にして計画的に進めることがポイントです。

まとめ

インテリアの資格は、日常生活に役立つ知識が身に付くだけでなく、就職や転職、独立といったキャリアの選択肢を広げてくれます。業務の幅が広がることはもちろん、顧客からの信頼を得やすくなる点も大きな魅力です。

国家資格から民間資格まで種類が豊富で、インテリアに直接関係するものだけでなく、色彩や整理収納などの関連資格もスキルアップに有効です。自分の目標に合った資格を選び、計画的に学習を進めることで、効率よく資格取得を目指せます。

※当記事は2025年11月時点の情報をもとに作成しています