働きながら資格を取得するメリット・社会人におすすめの資格を紹介!

働きながら資格を取得するメリット・社会人におすすめの資格を紹介!

「今の仕事に役立つ資格を取りたい」「将来的な独立を見据えて準備したい」「安定して需要のある資格がほしい」などの思いから、働きながら資格取得を考える人も少なくありません。しかし、数多くの資格の中から自分に合ったものを選ぶのは容易ではなく、難易度や受験資格、勉強時間など、さまざまな点を考慮する必要があります。

当記事では、社会人におすすめの資格を目的別に整理し、それぞれのメリットや学び方のポイントについて解説します。スキルアップ、キャリアアップの第一歩を踏み出す際の参考としてご覧ください。

社会人が働きながら資格を取得するメリット

社会人が働きながら資格を取得することには、多くのメリットがあります。

資格は自身の専門性を客観的に示す手段となるため、転職や昇進の際に有利に働く可能性があります。資格によっては、収入アップや独立・開業につながることもあるでしょう。以下では、社会人が働きながら資格を取得するメリットを4つ紹介します。

スキルを証明できる

資格は、自身の知識やスキルを客観的に証明する手段になります。仕事を通じて身につけたスキルは、外からは分かりにくいことも多いですが、資格を取得すれば目に見える形で示せます。専門性の高い知識やスキルを証明できれば、社内での評価向上や取引先・顧客の信頼獲得につながるでしょう。

資格を持つことで、より高度な業務や新規プロジェクトに関わる機会が増える可能性もあります。

転職や昇進に有利になる

資格は、転職活動や社内での昇進においても強力な武器になります。業務に直結する資格であれば即戦力として評価され、採用の可能性が高まるでしょう。また、資格取得に向けて仕事と勉強を両立させた経験は、「目標達成力」や「計画性の高さ」の証しとなるため、採用担当者の好印象につながるはずです。

企業によっては資格が昇進要件になっている場合もあり、そうしたケースではキャリアを一歩進める後押しになるでしょう。加えて、希望する部署への異動やキャリアチェンジに役立つ可能性もあります。

収入や安定につながる

資格取得が、収入アップや安定したキャリアにつながるケースもあります。多くの企業では資格手当や昇給制度を設けており、資格取得が給与アップに影響することも少なくありません。近年、人事評価制度が「年功序列」から「実力重視」へと移行する中で、資格という成果は高評価を得るポイントにもなっています。

資格によっては、需要の高い分野での就業が可能になるため、将来的なキャリアアップに役立つだけでなく、安定した生活基盤を築くためのきっかけにもなるでしょう。

独立開業の道も開ける

資格は専門性の証明であると同時に、顧客から信頼を得る手段にもなるため、将来的に独立・開業を目指す際の大きな武器となるでしょう。

行政書士や税理士などの「業務独占資格」は、資格保有者にしかできない業務が認められており、自ら事務所を構えて活動することが可能です。一方、ファイナンシャルプランナーやキャリアコンサルタントのように、企業に属さずフリーランスとして働ける資格もあります。

資格の取得を通じて新たな人脈が広がれば、必要な情報が得やすくなり、ビジネスチャンスも広がるはずです。

独立・開業を目指す社会人におすすめの資格

独立・開業を目指す社会人におすすめの資格

独立や開業を目指す社会人にとって、資格は専門性の証明であり、信頼を得るための強力な武器でもあります。ここでは、法律系やビジネス系など、独立を後押ししてくれる資格を9つ紹介します。

行政書士

行政書士は、行政書士法に基づく国家資格で、官公署に提出する書類の作成・手続き代理などを担う専門職です。作成できる書類は1万種類以上と言われ、許認可申請書、契約書、権利義務や事実証明に関する書類など、幅広い分野に対応しています。

試験は筆記試験のみで、憲法・民法・行政法を中心に商法や基礎法学、情報通信、個人情報保護などの幅広い知識が問われます。行政法と民法の配点が高いため、この2科目で高得点を目指すことが合格への鍵となるでしょう。

難易度が高いため合格するのは容易ではありませんが、取得すれば行政手続きの専門家として、企業や地域から高い信頼を得られます。士業同士の人脈や営業力を強化して顧客基盤を広げれば、安定した事務所経営を実現できるでしょう。

社会保険労務士

社会保険労務士(社労士)は、労働保険・社会保険に関する手続きや、企業の人事・労務管理に関する相談業務などを行う国家資格です。健康保険、厚生年金、雇用保険などの知識を生かして、労働社会保険関連の書類作成や申請代行を担うほか、就業規則、労働者名簿などを作成するのも、社会保険労務士の役割となっています。

試験の出題科目は労働基準法、雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法、国民年金法など幅広いため、過去問で出題傾向を把握した上で、しっかりと基礎を固めることが大事です。

合格後は独立開業が可能で、企業の人材戦略やコンプライアンス対応を担うパートナーとして、安定した需要があります。専門分野に特化したり、ダブルライセンスで業務の幅を広げたりすれば、より成功を収めやすくなるでしょう。

経営学修士(MBA)

経営学修士(MBA:Master of Business Administration)は、大学院修士課程の学位(修士号)のことで、大学院に在籍して所定の単位を修得し、研究・学習過程を修了することで授与されます。プログラムは経営戦略やマーケティング、ファイナンス、組織論など幅広く、実務に直結する知識を体系的に学べるのが大きな特徴です。

MBAを取得すれば、経営知識はもちろん、ビジネス課題に対する解決力や論理的思考力、マネジメント力なども身につきます。そうしたスキルは、独立・開業にあたっての大きな武器となるでしょう。プログラムを通じて、さまざまな業界・専門職に人脈ができるのもメリットの1つです。

ただし、社会人が仕事と両立して学ぶのは決して簡単ではないため、自分のキャリア目標に合った学校選びや時間管理、職場や家庭との調整が非常に大事です。

ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナー(FP)は、家計に関わる金融・保険・税制・年金・住宅ローン・教育資金などの幅広い知識を持ち、相談者の資産形成をサポートする専門家です。ファイナンシャル・プランニング技能検定は、1級、2級、3級に分かれており、それぞれに学科試験と実技試験が設けられています。

試験では、過去に出題された問題が繰り返し出される傾向があるため、頻出問題を把握した上で、確実に得点できるようにすることが合格への近道です。

FPとして独立・起業すると、労働時間や休暇の取得、スケジュールの調整などをすべて自分で管理できるようになるため、やりがいも大きくなるでしょう。加えて、成果に応じた報酬が得られるのも大きなメリットです。同業者との差別化を図りたい場合は、中小企業診断士や社会保険労務士などの資格と組み合わせて、得意分野をつくってみるのもよいでしょう。

宅地建物取引士(宅建)

宅地建物取引士(宅建)は、不動産取引において重要事項の説明や契約手続きを行うための国家資格です。宅地建物取引業者には、事務所ごとに専任の宅建士を設置することが義務づけられており、業界内でのニーズが高い資格でもあります。

試験は、権利関係、法令上の制限、税制、宅建業法など幅広い範囲から出題されるため、社会人が働きながら合格を目指すには、継続的・網羅的に学習を進める必要があります。通勤時間や休憩時間を上手に活用して、着実に知識を積み上げていくとよいでしょう。

資格を取得すれば、不動産業界でのキャリアアップにつながるだけでなく、独立・開業の道も開けます。宅建士が独立するいちばんのメリットは、「自由な働き方ができること」ですが、努力次第で収入アップを目指せる点や、定年がなく生涯現役で働ける点も大きな魅力と言えるでしょう。

調理師免許

調理師免許は、調理師法に基づく国家資格であり、調理技術や衛生、栄養に関する専門知識を持つことの証しです。資格がなくても調理業務に従事することは可能ですが、調理師求人の中には、調理師免許を条件としているケースが少なくありません。また、免許を持つことで、資格手当が支給される場合もあります。

調理師免許を取得するにあたっては、調理師養成施設を卒業するルートと、2年以上の実務経験を経た上で調理師試験に合格するルートがあります。未経験の社会人が働きながら取得を目指す際は、夜間の専門学校を利用して取得を目指すのが効率的でしょう。

免許を取得すれば、食品衛生責任者の資格を兼ねられるため、独立・開業の際の大きなメリットになります(本来は1店舗につき1名の食品衛生責任者が必要)。調理師免許は顧客だけでなく金融機関からの信頼にもつながるため、開業資金の融資を受ける際の説得力が高まる可能性もあります。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、食品衛生法に基づいて、食品を取り扱う施設への配置が義務づけられている衛生管理の責任者です。調理師や栄養士などの資格を持っていれば、申請のみで取得できますが、そうでない場合は各自治体が実施する養成講習会を受講・修了した上で、資格を取得しなければなりません。

講習会には会場型とeラーニング型があり、会場型のほうは1日で終わるため、社会人でも参加しやすいのが特徴です。ただし、eラーニング型のほうも、好きな時間に約6時間の動画を視聴するスタイルなので、大きな負担にはなりません。自身の生活に合った方法を選ぶとよいでしょう。

飲食業で独立・開業する際には必須となるため、将来的にカフェやレストランを開業したい社会人にとっては、実用性が高い資格と言えます。

ネイリスト

ネイリストは、爪の手入れやカラーリング、ネイルアート、人工爪の施術などを通じて、指先の美しさを演出する専門家です。国家資格は存在しませんが、「JNECネイリスト技能検定」や「JNAジェルネイル技能検定」といった民間資格は業界で広く認知されており、取得すれば専門知識・技術を証明できます。

社会人が働きながら目指す場合は、夜間や通信制のネイルスクールを活用して、無理なく知識・スキルを習得するのがおすすめです。サロンによっては未経験で入社し、働きながら技術を磨けるところもあります。

ネイリストが独立・開業する際は、サロンで実務経験を積んだ後に、自宅サロンやシェアサロンを開くケースが多く見られます。独立後はネイリストの技術だけでなく、接客や集客、売上管理なども必要となるため、サロン勤務を通じてしっかりと学んでおく必要があるでしょう。

社内でキャリアアップを目指す社会人におすすめの資格

社内でキャリアアップを目指す社会人におすすめの資格

転職やスキルアップ、キャリアアップを目指す社会人には、実務に直結する資格取得が効果的です。ここでは、業務効率化に役立つパソコン系資格やIT分野の基礎資格、法律・会計資格など、キャリアアップにつながりやすい資格を紹介します。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、Excel・Word・PowerPointといったMicrosoft Office製品の操作スキルを評価・証明する国際資格です。資料作成やデータ分析などの実務に直結するため、多くの企業が社員研修や昇進要件として活用しています。

難易度は「一般レベル」と「上級レベル」に分けられており、一般レベルなら40~80時間程度の学習で合格が可能とされています。社会人が働きながら取得を目指す場合は、学習時間の目安を立てて計画的に進める必要があるでしょう。参考書や動画教材を使った独学のほか、スクールの短期講座を利用するのも効率的です。

多くの業種・職種で評価されているため、就職や転職活動での自己アピールにも効果的な資格です。

簿記

簿記は、企業の経営活動を記録・計算・整理し、経営成績や財政状態を管理するための資格で、経理はもちろん営業や管理部門でも役立ちます。学習を通じて会計知識や財務分析力、コスト感覚などが身につくため、キャリアアップだけでなく、他の会計資格取得の足掛かりとしても有効です。

社会人が働きながら取得を目指す場合は、短期間に集中して学習するよりも、毎日1~2時間ずつ継続して学ぶほうが効率的です。参考書、動画講座などを活用し、基礎理解と問題演習を繰り返すことで、着実に知識を定着させましょう。

なお、簿記の資格の中では日商簿記が最もスタンダードです。企業の昇進要件や採用条件になることも多いため、幅広い職種のキャリア形成に役立つでしょう。

TOEIC® Listening & Reading Test

TOEIC® Listening & Reading Testは、英語の「聞く力」と「読む力」の測定を目的とした試験で、転職やキャリアアップを目指す社会人に人気です。試験結果が合否判定ではなく10~990点のスコアで示されるのが特徴で、実力が数値化されることから、昇進や海外赴任の評価基準としても広く活用されています。TOEICスコアは、自身の現在のレベルを把握したり、習得目標を設定したりする際にも役立つでしょう。

社会人が働きながら学習する際は、「学習時間の長さ」より「ノルマの達成度」を重視するのがおすすめです。「単語を1日10個覚える」「特定のパートの問題を10問解く」など、達成可能なノルマを設定し、日々達成感を積み重ねることで、モチベーションの維持が容易になるでしょう。無理なく継続できれば、確実にスコアアップにつながるはずです。

ビジネス実務法務検定試験®

ビジネス実務法務検定試験®は、企業活動に欠かせないコンプライアンスの知識と活用力を判定するための民間資格です。契約や取引、労務、消費者保護など、企業活動に必須の法律知識が身につくため、法務や総務、人事、営業など幅広い職種に有用な資格と言えます。

検定は1級〜3級に分かれており、3級はビジネスパーソンとして基礎的な法律知識が身についているレベル、2級は実務経験を踏まえて、外部専門家への相談を一任できるレベルとされています。社会人が働きながら挑戦する場合は、公式問題集や過去問を繰り返し解き、基礎知識を確実に習得することが大事でしょう。

資格を取得すれば、ビジネスに役立つ法務知識を社内外にアピールできるため、キャリアアップや就職・転職における大きな強みになります。さらに、企業内での信頼獲得にも効果的です。

ITパスポート

ITパスポートは、ITを利活用するすべての社会人や学生が備えておくべき基礎知識を証明するための国家試験です。試験では、AIやビッグデータ、IoTといった最新技術だけでなく、経営戦略・マーケティング・財務・法務などの分野からも出題され、社会人に必要なIT力を総合的に問われます。

働きながら合格を目指す場合は、通勤や休憩時間などのスキマ時間を上手に活用して、効率的に学ぶのがポイントです。スマホアプリやオンライン講座を取り入れ、過去問演習と用語の暗記を繰り返すことで、着実に知識を身につけましょう。学習を通じて情報システム、ネットワーク、データベース、情報セキュリティなどの基本的な知識が習得できるため、IT系資格の最初の一歩として最適です。

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験(FE)は、ITを活用したサービスやシステムを構築・運用するために必要な知識と技能を証明する国家試験です。試験では、IT全般の基礎知識からプログラミング、ネットワーク、セキュリティ、アルゴリズムまで幅広く問われ、ITエンジニアの「登竜門」としても知られています。

合格すれば、ITエンジニアとしての信頼性が高まり、キャリアアップや異動・昇進の評価につながりやすくなるでしょう。

難易度は中程度のレベルですが、出題範囲が広いことから、計画的に学習を進める必要があります。まずはテキスト(インプット)の読み込みと、過去問演習(アウトプット)を繰り返しながら、基本的な知識を身につけていきましょう。

電気工事士

電気工事士は、電気工事士法に基づく国家資格で、電気工作物の安全な設置や修理、点検などを担う技術職です。資格は第一種と第二種に分かれており、それぞれに扱える電気工作物の範囲が異なります。ちなみに、二種が扱えるのは一般住宅や小規模な店舗・事業所など。一種は、最大電力500キロワット未満の工場、ビルなどが扱えます。

電気設備は経済活動や日常生活に欠かせないインフラであるため、安定した需要があるのも電気工事士の特徴です。そういった意味では、キャリアアップや将来的な独立開業につなげやすい資格と言えるでしょう。

試験は学科試験と技能試験で構成され、一種の学科試験では電気理論や施工法、法令などの知識、技能試験では電線の接続や配線工事などの知識とスキルが問われます。ただし、技能試験については、候補問題が事前に発表されるので、社会人でも対策しやすいでしょう。

社会人が働きながら取りやすく需要が安定している資格

社会人が働きながら取りやすく需要が安定している資格

ここからは、「需要が高く、今後も安定した活躍ができる資格」として、医療・福祉系の資格を紹介します。医療や介護、保育の分野は人材不足が続いており、社会人が働きながら取得すれば長期的に活躍できるでしょう。

介護福祉士

介護福祉士は、加齢や心身の障害などで日常生活を送るのが困難な方に対し、食事、入浴などの身の回りのサポートを行う国家資格です。高齢化が進む日本では需要が非常に高く、介護現場の中心的役割を担っています。

資格取得には複数のルートがありますが、社会人が目指す場合は、介護職員として3年以上の実務経験を積む「実務経験ルート」か、夜間・通信制の養成施設で学ぶ方法が現実的です。実務経験ルートを選んだ場合、実務を通じて実践的な介護の知識・技術を習得できる点が大きなメリットとなるでしょう。

取得すれば社会的な信頼性が増し、将来的に管理職や専門職への道も広がります。

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護保険サービスを必要とする方が適切な介護サービスを受けられるように、ケアプランの作成や市区町村・サービス事業者との連絡調整を行う専門職です。介護保険制度の中核を担う存在であり、高齢化が進む中でその需要はますます高まっています。

資格を取得するには、都道府県で年に1回実施される介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を受講・修了しなければなりません。また、受験資格を得るには「特定の国家資格に基づく実務経験」、あるいは「相談援助等の実務経験」を満たす必要があります。

試験は、介護支援分野・保険医療福祉サービス分野から出題され、それぞれ70%以上の正答が求められます(合格基準は、問題の難易度に応じて補正)。制度の背景や正答の理由までをしっかり理解し、できるだけ苦手分野をつくらないようにしましょう。

医療事務

医療事務は、医療機関で受付や会計、診療報酬明細書(レセプト)の作成などを担う職種で、病院やクリニックの円滑な運営には欠かせない存在です。景気に左右されにくく、安定した需要があるため、女性を中心に幅広い年代から人気があるのも大きな特徴です。

医療事務として働くにあたって資格は必須ではありませんが、医療事務技能審査試験や医科 医療事務管理士などの関連資格を取得しておくと、就職・転職や待遇面で有利になる可能性があります。

社会人が働きながら資格を目指す場合は、通信講座やオンライン講座を活用し、効率よく学習を進めるのがおすすめです。対策学習を通して基本的な知識や業務の流れを理解しておけば、入職後に即戦力として活躍できるでしょう。なお、正社員やパートなど多様な働き方が選べるのも、医療事務のメリットです。

調剤薬局事務

調剤薬局事務は、薬剤師のサポート役として、処方箋の受付や患者情報の入力、診療報酬請求書(レセプト)の作成などを行う職種です。高齢化の進行や在宅医療の普及、それに伴う薬局の増加などによって、現在は調剤薬局事務の需要も増加傾向にあります。

資格がなくても、調剤薬局事務として働くことはできますが、調剤事務管理士や調剤情報実務能力認定試験などを取得しておくと就職・転職活動や待遇面で有利です。

社会人が働きながら目指す場合は、通信講座やオンライン学習を利用すると効率的です。基礎知識を学びつつ、並行してレセプト作成の実務演習を行えば、即戦力として活躍しやすくなるでしょう。未経験者でも学びやすい分野のため、学習と仕事を両立しやすい点も魅力です。

登録販売者

登録販売者は、薬機法に基づいて、第2類・第3類に分類される医薬品(かぜ薬、解熱剤、鎮痛剤など)を販売できる専門資格です。薬剤師と比べて扱える医薬品の範囲は限定されますが、医薬品販売に携わる専門人材として、社会的な需要は安定しています。

資格を取得するには、都道府県ごとに実施される登録販売者試験に合格し、2年以上の実務経験を積む必要があります。学歴や経験を問わず受験できるため、社会人のキャリアチェンジにも適した資格と言えるでしょう。

薬の成分や効果など暗記すべき内容が多いので、働きながら学習を進める際は、インプットとアウトプットをバランスよく繰り返すのが効果的です。ドラッグストアや薬局での実務経験を重ねれば、店長や管理者へのキャリアアップも可能です。

保育士

保育士と、年2回実施される保育士試験に合格する方法があります。社会人が働きながら取得を目指す場合は、保育士試験を受験するのが一般的です。

保育士試験は筆記試験と実技試験で構成され、筆記では保育原理、教育原理、社会的養護などの幅広い知識が問われます。ただし、一度合格した科目は3年間有効なため、社会人の場合は複数年計画で合格を積み重ねる戦略も有効でしょう。

独学でも挑戦できますが、実技試験科目である「音楽」や「造形」は独学では対応しにくい面もあります。その場合は、通信講座や学校の夜間コースを利用して、知識・スキルを磨くのがおすすめです。

歯科助手

歯科助手は、歯科医院で受付や会計、患者の案内、治療器具の準備・管理、診療補助などを担う職種です。歯科助手になるのに資格は不要ですが、日本歯科医師会が実施する歯科助手資格認定制度などの民間資格を取得すれば、就職・転職時のアピールにつながります。資格取得によって業務がスムーズになれば、職場での信頼も得やすいでしょう。

なお、歯科助手は医療行為を行えないため、歯科医師や歯科衛生士の指示に従って、補助業務を行うのが基本です。

社会人が働きながら学ぶには、通信講座を活用するのがおすすめです。通信講座はスケジュール管理がしやすいため、スキマ時間なども利用しながら効率的に学習できるでしょう。

社会人が働きながら資格を取得する際のポイント

社会人が働きながら資格を取得する際のポイント

仕事と両立しながら資格取得を目指すには、事前の情報収集が大切です。資格がキャリアに役立つか、難易度や受験資格はどうか、自分の生活スタイルに合わせて学べるかなどをきちんと確認し、効率的に学習を進めましょう。

以下では、社会人が働きながら資格を取得する際のポイントを4つ紹介します。

キャリアに役立つか

資格取得を目指すにあたっては、自分のキャリアにどの程度役立つかを見極めることが大切です。趣味的な要素が強い資格や、需要が少ない資格は評価されにくい傾向にあるため、現在の仕事に関連するものや、他業界でも需要が高いものを選ぶのがおすすめです。

たとえば、昇進を目指すなら専門性を高められる資格、転職を視野に入れるなら即戦力として認められる資格が有効です。将来のキャリアプランを明確にした上で選択すれば、学習のモチベーションも維持しやすくなるでしょう。

自分に合った難易度か

社会人が働きながら資格取得を目指す場合、勉強に使える時間や現在の知識レベルを踏まえて、無理のない難易度を選ぶことも重要です。勉強時間が少ない中で難関資格を選んだりすると、あまりの難しさに途中で挫折してしまう可能性もあります。試験の出題範囲や合格率、過去の合格者の体験談などを参考にして、学習時間と難易度の目安を確認しておきましょう。

休日や退勤後の時間で計画的に取り組めるかを見積もり、自分に合ったレベルから挑戦することで、継続的に学習を進めやすくなります。

受験資格があるか

資格試験の中には、受験資格として学歴や実務経験を求められるものがあります。特に国家資格では、受験資格が設けられていることが多いため、自分が必要な条件を満たしているかを必ず確認しましょう。

一方、民間資格には受験資格が設けられていないものも多く、比較的挑戦しやすいのが特徴です。資格選びの際は、受験資格のないものを選ぶか、自分がすでに条件を満たしているものを選ぶと、スムーズに準備を進められます。

短い勉強時間で取れるか

社会人が働きながら資格取得を目指す場合、勉強時間を十分に確保するのは難しいものです。そのため、短期間で合格を目指せる資格や、出題範囲が比較的狭い資格からスタートするのも1つの方法です。

社会人の場合、独学で学習を進める人も少なくありませんが、その際はオンデマンド型の通信講座やオンライン教材、スマホアプリなどを上手に活用するのがおすすめです。限られた時間を有効に活用し、無理なく学習を継続することが、合格への近道となるでしょう。

まとめ

社会人が働きながら資格を取得することには、就職・転職や昇進、独立開業などキャリアの選択肢を広げるメリットがあります。

しかし、ひと口に資格と言っても、行政書士や宅建士のように独立につながるものから、MOSや簿記、TOEICのように社内評価を高めるものまで多種多様です。途中で挫折しないためにも、自分の目的やキャリアプランに合ったものを選びましょう。

また、社会人が学習を効率よく進めるには、難易度や受験資格を確認した上で無理のない計画を設定し、勉強を習慣化することが大事です。通信講座やオンライン教材を活用したり、スキマ時間を有効に使ったりすることで、着実に知識を積み上げていきましょう。

※当記事は2025年9月時点の情報をもとに作成しています